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北海道室蘭市内の７０歳代の女性が今月２２日、「振り込め詐欺」に遭って２００万円をだまし取られた。犯行グループは、タクシーを手配して女性を金融機関に向かわせた。不審に思った運転手が交番に連れて行ったが、女性は署員が確認に手間取っていた間に交番の隣の郵便局から金を振り込んでしまった。
北海道警室蘭署などによると、女性の自宅に今月２２日午後、孫を名乗る男から「今日中に２００万円の借金を払わなければならない。母親に頼んだが、振り込みがない」などと電話があった。さらに、男から個人タクシーに電話があり、女性の住所を告げたうえで、女性を金融機関に連れて行くよう指示があった。
タクシー運転手が不審に思い、午後２時ごろ、女性を近くの交番に連れていった。署員は、運転手の携帯電話に残っていた着信履歴の電話番号に電話をかけるなど確認作業を続けた。相手の応対に疑問を持ちながらも、男が女性の住所などを知っていたことなどから振り込め詐欺だとは断定できなかったという。
この間、債権者を名乗る男から交番にも数回電話があり、女性に振り込みを催促。結局、家族には連絡がつかないまま、女性は郵便局の振り込み時間の締め切りが迫っていたため、交番の隣にある郵便局で２００万円を振り込んだという。
同日夜、ようやく家族に連絡がとれて、被害に遭ったことがわかった。同署の高崎寛美副署長は「署員もできる限り対応したが、結果的に事実を把握できず、このような犯罪が起きたのは残念だ」と話している。(12/28 15:46)