2004年12月27日(月) 00時00分

三井物産本社などを家宅捜索 排ガスデータねつ造問題で警視庁 （東京新聞）

　首都圏のディーゼル車規制に絡み、三井物産が粒子状物質（ＰＭ）減少装置の性能を偽って東京都などの指定を受け、都などに不正に補助金を支出させた疑いが強まったとして、警視庁捜査二課は二十七日、詐欺容疑で東京都千代田区の同社本社と装置の開発製造に当たった子会社「ピュアース」など十数カ所の家宅捜索を始めた。　

　三井物産によると、不正に関与したのは三井物産の元社員二人とピュアースの元副社長と元社員の計四人とされる。問題のＰＭ減少装置はピュアースが製造し、三井物産が販売していた。

　三井物産は二〇〇二年二月、ＰＭ減少装置の指定を都などから受ける際に、ＰＭ減少率が基準値を満たしているように装うため別の装置のデータを提出した。同年七月に装置の仕様変更を申請した際も、同様にうそのデータを使って都などの承認を得ていた。

　この結果、同社は基準に満たないＰＭ減少装置約二万一千台を販売。国と自治体は購入者に費用の一部を補助する制度を導入しており、同社は装置を販売した購入者を通じ、判明分だけで補助金相当額の約六十億円をだまし取った疑いが持たれている。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20041227/eve_____sya_____000.shtml