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2004年12月22日(水) 08時14分

尾行捜査映像、法廷で「上映」へ 共産党ビラ配布公判で朝日新聞

 昨年の総選挙前、日本共産党のビラを配ったとして国家公務員法違反(政治的行為の制限)の罪に問われた社会保険庁勤務の厚生労働事務官、堀越明男被告(51)の次回公判で、警視庁が捜査段階で堀越被告を尾行、ビラ配りの様子を撮影した映像が流されることが決まった。警察の実際の尾行場面が明らかになるのは極めて異例だ。

 次の公判は来年1月18日午後1時半から。

 堀越被告は、03年10〜11月、東京都中央区内のマンションの集合ポストなどに同党の機関紙「しんぶん赤旗」の号外などを入れたなどとして今年3月、東京地検公安部に在宅起訴された。

 これまでの公判では、警視庁が逮捕の約1年前の03年春から尾行をしていたことや、公安部の警察官が数十人規模で投入され、月島署と合同で捜査を進めたことなどが明らかになっている。

 隠し撮りは、こうした捜査段階で繰り返し行われた。

 公判で弁護側は、事実関係については否定しない一方、起訴されたビラまきの日がいずれも休日で、場所も中央区の自宅近くだったことから「これまで公然と行われてきた郵便局ぐるみ、省庁ぐるみの選挙が同法違反に問われず、この程度の軽微な行為が起訴の対象となるのであれば、国家公務員には政治的な意見表明の機会がほとんどなくなる」とし、公訴棄却を求めている。

 弁護団は「この事件の場合、複数の警察官が被告を尾行しており、ビラをまいたことの立証は警察官の目視による確認で足りていた。ビデオでの隠し撮りは必要性も緊急性もなく、プライバシー侵害の違法な証拠収集だ」と主張している。

(12/22 08:14)

http://www.asahi.com/national/update/1222/006.html