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2004年12月22日(水) 00時00分

「振り込め詐欺」急増 被害額5億5千万朝日新聞・

 架空の融資話を持ちかけたり家族を装ったりして現金を振り込ませる「振り込め詐欺」が今年、1月から11月までに県内で849件おき、被害総額は5億5274万円に上ることが県警のまとめでわかった。昨年9月を境に急増している。

 電話などで家族や知人を装って現金をだまし取る「おれおれ詐欺」は未遂も含めると、1月から11月までに570件も発生した。そのうち、157件で実際に現金をだましとられ、被害額は2億4948万円にもなる。昨年は1年間で発生が262件で、実際に被害にあったのが109件、被害総額が1億1322万円だった。それに比べて、今年の被害額は倍以上にふくらんだ。

 はがきや電子メールなどで架空の有料サイトの使用料金などを請求する「架空請求」による被害もおれおれ詐欺と同じ時期から増えている。今年は11月までに162件で2億2028万円の被害がでている。はがきやダイレクトメールで架空の融資話を持ちかけ、保証金をだまし取る「融資保証金詐欺」も被害は117件、8298万円以上に上る。

 振り込め詐欺を防ぐために、おれおれ詐欺の電話でのやりとりを再現して体験する会が開かれたり、注意を促すポスターが銀行窓口に張り出されたりしている。こうした知識が浸透しつつあるためか、事件が発生しても実際に被害にあう割合は減り始めている。夏まではおれおれ詐欺の電話を受けた人のうち、20%から35%が実際に現金を振り込んでしまったが、秋ごろからはその割合が10%台に減った。

 一方で手口はますます巧妙化。何人かの犯人が、交通事故を起こした本人、警察官、弁護士などの役割を演じて被害者をだます「劇場型おれおれ詐欺」や、一度現金を振り込んだ被害者に何度も請求を繰り返して同じ被害者からより多くの現金を取ったりする例が目立ってきている。

 県警は今年、28の事件について12人を逮捕した。「現金を振り込め」という不審な電話やはがきなどが来たときは、だれかに相談し、その日のうちには振り込まないようにと県警は呼びかけていく。
(12/22)

http://mytown.asahi.com/tochigi/news02.asp?kiji=4474