悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年12月22日(水) 16時27分

捜査不手際と死亡の関係認定、県などに賠償命令 神戸殺人朝日新聞

 神戸市西区で02年3月、大学院生浦中邦彰さん(当時27)が駐車位置をめぐって元暴力団組長に因縁をつけられ、車で拉致されて殺害された事件で、兵庫県警が適切な捜査を怠ったとして、浦中さんの母親が県や元暴力団員ら7人を相手取り、約1億3700万円の損害賠償を求めた民事訴訟の判決が22日、神戸地裁であった。村岡泰行裁判長は「被害者が暴力団に連れ去られ、暴行を受けて死亡するのは予見できた」と述べ、捜査の不作為と死亡との因果関係を認定。県などに約9700万円の支払いを命じた。

 埼玉県桶川市の女子大生殺害事件や兵庫県姫路市のストーカー殺人事件をめぐり、それぞれの遺族が起こした国家賠償訴訟では、一審で捜査の違法性は認定されたが、死亡との因果関係は認められなかった。

 判決は、浦中さん自らが110番通報したのに、神戸西署員らは、近くの交番で仮眠中の警察官を起こさず、現場到着が遅れたうえ、浦中さんが車で連れ去られた可能性を保護された友人が指摘したのに、情報を共有せずに捜索もしなかった、などとし、「捜査は著しく不合理だった」と指摘した。

 県警は02年5月、初動対応の不手際を認め、当時の神戸西署長ら10人を懲戒、訓戒処分にした。殺人罪などに問われた元暴力団組長らは今年8月、同地裁で懲役20〜10年の実刑判決を受けている。

(12/22 15:04)

http://www.asahi.com/national/update/1222/024.html