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2004年12月02日(木) 00時00分

確かなあした 後絶たぬ架空請求トラブル 東京新聞

 身に覚えのない出会い系やアダルトサイトなどの利用料を不当に要求される架空請求のトラブルが後を絶たない。最近では、裁判手続きを悪用したり、偽装するケースが目立ってきた。支払い督促など実際に訴訟を起こされた場合は、無視して裁判に出ないと、債権がなくとも相手方の主張を認めたことになるため、異議申し立てなどの手続きを取ることが必要だ。

 (消費トラブル取材班)

 愛知県に住む三十代の会社員男性のもとに今年九月下旬、名古屋簡易裁判所から封書が送られてきた。東京都に住所のある、インターネットのアダルトサイト業者が申し立てた「支払督促」の訴状だった。

 男性にアダルトサイトを利用した覚えはない。が、訴状では、手続き料を含め約十五万円が請求されていた。

 翌日、近くの消費生活センターに相談したところ、正式な手続きを経た訴状であることが分かった。男性は、直後に名古屋簡裁へ異議申し立ての手続きを取った。その後、裁判の期日に業者が顔を出さず、今のところ実害はないという。

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 このケースでは、正式な手続きを経て督促されているので、架空請求であっても、ほっておくわけにはいかない。支払督促は、訴状が届いて二週間以内に異議申し立ての手続きをしないと、業者側の言い分を認めたとみなされ、利用してもいない料金の支払い義務が確定してしまうからだ。

 国民生活センター(東京都)によると、裁判制度を悪用した架空請求は、今年八月ごろから目立ち始めた。

 同センター相談調査部の渡辺優一さんは「これまでは、身に覚えのない請求が来たら無視するよう呼び掛けてきたが、正式な支払督促などとなると話は別。すぐに手続きを取るよう指導している」と話す。

 支払督促は本来、未払い賃金の支払いなどを求めるための略式の手続きで、債務者の言い分を聞かずに簡単に行うことができる。

 手数料は請求額によって異なるが、裁判所への郵送だけでも申し立てができる。それを悪用し、これまでの呼び掛けを逆手に取るような手口の架空請求は、今後も増える可能性がある。

 同センターに寄せられた同様のケースは、これまで四件。いずれも異議申し立てをしたため、今のところ実害の報告はない。手続き後、業者が審理に出席せず、裁判そのものが進んでいないという。業者らは架空の住所を使ったり、連絡先を次々と変えることが多く、公の場に姿を現せない事情もあるようだ。

 一方、こうした正式な支払督促とは別に、偽造した訴状を送り付け、裁判を装う手口の架空請求も出始めている。中には、裁判所内の郵便ポストから郵送するまぎらわしいケースも。

 この場合は、しょせんは偽造された書類なので無視して構わないのだが、一般の人には裁判所の書類自体がなじみ薄く、判断が難しい。裁判所に真偽を確認するか、消費生活センターなどに相談するのがよい。偽造の場合は、封書に記された電話番号も実は裁判所ではなく、業者の連絡先。電話帳などで裁判所の正しい電話番号を調べることが大切だ。

 国民生活センターによると、今年四月以降、架空請求に関して各地の消費生活センターなどに持ち込まれた相談は三十万六千二百二十一件。うち請求されるままに支払ってしまったのは約二千七百人で、支払った額は約八億二千万円にのぼる。

 前年度は一年間で約四十七万件の相談があり、支払った額は約十一億五千万円。今年度はそれを上回るペースだ。

 架空請求の大半は、はがきによる請求。最近では「裁判にかける」と脅しまがいの記述で支払いを求めるケースが目立つ。はがきによる請求は、身に覚えがなければ相手にしないのが原則。業者の連絡先も記されているが、「電話をかけると、相手に自分の電話番号を知られるので、連絡もしないでほしい」と同センター。

 一方、実際にサイトに接続した経験がある人の場合は、有料との認識がないのに法外な利用料を請求されることもある。サイトの画面に有料との告知がないか、あっても利用者に分かりにくい表示など、画面そのものに問題がある場合が多い。証拠を残す意味で画面をプリントしたり、業者側のアドレスをメモして保存しておくことも必要だ。はがきなどで不審な請求が来たら、やはり消費生活センターなどに相談した方がいい。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kur/20041202/ftu_____kur_____000.shtml