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2004年11月13日(土) 00時00分

県ブランド うどん問題で認証の甘さ露呈朝日新聞・

 県農協によるうどんの不正表示は、県などが設けた農産物や農産加工品の認証制度「K・ブランド」にも影響を広げている。問題のうどんがこの認証を受けていたことで、農産加工品に対する品質確認の甘さが発覚した。ブランドを推進する「かがわ農産物流通消費推進協議会」(事務局・県農業生産流通課)は認証方法の再検討を迫られている。

 ブランドは01年にできた。県や県農協、消費者団体、学識経験者などでつくる「協議会」が、県内で生産された農産物と農産加工品のうち、品質や原材料などの面で「安全」や「安心」といった付加価値があるものを認証する。パンフレットでは、製品につける「K」のロゴマークを「香川の自信と誇りの目印」としている。

 ホームページには「その道のプロが見極めたものを安心して買いたい」「きちんとした審査過程で認められたものしか信用できない」といったPR文が並ぶ。

 このブランドに、不正表示があった県農協の「手延半生讃岐うどん大地」が認証されたのは02年3月。県によると、当時は小麦粉の種類を識別する方法が確立しておらず、県農協が提出した粉の証明書などを信頼したという。

 その後、今回の不正が発覚するまで品質検査などはなかった。認証当初は「さぬきの夢2000」と違う県産小麦で、それが同年11月に「さぬきの夢」に切り替えられていたが、この変更は県に伝わっていなかった。

 ブランド認証を受けたのは25品目。うち農産物22品目については出荷時や流通後の検査を実施しているが、問題になったうどん「大地」を含む農産加工品3品目はほとんど「素通り状態」だった。「農産物はしっかりチェックしていたのに」と県担当者。

 不正表示が明らかになった8日、県は「大地」と、県農協が別の業者に製造を委託した冷凍うどんの2製品について認証を取り消した。冷凍うどんの小麦粉は県産100%だったが、「製造責任者として県農協の責任は重い」と判断した。

 今回の不正で、「公のブランド」として「K・ブランド」を消費者に奨励してきた県もショックを受けた。ホームページに掲載していた「大地」の写真を、閲覧者の指摘であわてて削除する一幕もあった。

 県は今後、うどんの認証に際して小麦の種類分析を導入する。県農政水産部は「ブランド全体でも、認証の仕方や認証後の検査を検討し、信頼を取り戻したい」としている。(11/13)

http://mytown.asahi.com/kagawa/news02.asp?kiji=6949