2004年10月19日(火) 17時29分

詐欺　「名簿から削る」ともちかけ　厚木の業者逮捕（毎日新聞）

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神奈川県厚木市の布団販売会社「ジャパン・ニュー・エクセレント」を捜索する同県警捜査員＝１９日午前１１時、内橋寿明写す 　 　訪問販売で布団やマットなどを購入させられ、多額のローンを抱える高齢者を狙って、「業者の名簿から削除する」などと持ちかけ、現金をだまし取っていたとして、神奈川県警都筑署は１９日、同県厚木市旭町の布団販売会社「ジャパン・ニュー・エクセレント」社長、柴本和弘容疑者（２８）を詐欺容疑で逮捕するとともに、同社を家宅捜索した。同社は東京、神奈川、静岡の３都県で、今年に入って名簿からの削除やローン解約代行の名目で金をだまし取る詐欺を繰り返しており、同署は被害者は１００人前後で、被害総額は約５０００万円に上るとみて捜査している。
　調べでは、柴本容疑者は７月下旬、東京都葛飾区の女性（７８）方に「管理センター」を名乗って訪問。「訪問販売業者が繰り返し訪れるのは、名簿に名前が載っているから。金を一時的に預ければ、名前を削除できる」などと偽り、その場で現金６００万円をだまし取った疑い。
　この女性からは、以前に同社の男性社員が訪れ、同様の手口で数百万円をだまし取っており、女性のもとに現金がまだあることが分かったため、柴本容疑者が訪ねたという。
　調べなどによると、柴本容疑者は０３年１月にジ社を設立。社員５、６人で布団などの訪問販売をしていたが、今年に入ってから解約詐欺を始めたという。被害者数が多いことから、数百万円規模のローンを抱える人のリストを入手していた可能性もあるとみて柴本容疑者らを追及する。
　また横浜市の女性（７４）は５月ごろから、数回にわたり、男性社員（２６）＝詐欺罪で既に起訴＝ら社員３人の訪問を受け、「訪問販売で購入した布団のローンは悪質」などと言われ、解約代行料として７０万円をだまし取られた。約２年前に購入した５０万円の布団のローンが残っているというこの女性は毎日新聞の取材に「突然やってきて、何時間も家に居座ったが、親身に相談に乗る感じだった」と振り返っている。【揖斐祐介】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041019-00000014-maip-soci