悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年10月18日(月) 22時07分

金融庁、資金洗浄の疑いある個人情報を紛失読売新聞

 金融庁は18日、国内の2つの金融機関から今年7月下旬に郵送で受け取ったフロッピーディスク計2枚を庁内で紛失したと発表した。

 このうち1枚には1件の口座取引の取引者名や金額など個人情報が記録されていたが、担当部署は今月12日まで2か月以上、紛失の事実を幹部に報告していなかった。金融庁は相次ぐ金融業界での個人情報流出事故に情報管理の徹底を求めているが、同庁自身も情報管理のずさんさを露呈した。金融庁は監察官による内部調査を踏まえ、五味広文長官をはじめ関係者を処分し、個人情報の取り扱い方法も改善する。

 金融庁によると、紛失したのは、大量の出入金などマネー・ロンダリング(資金洗浄)と疑われる口座取引の情報。組織犯罪処罰法に基づき、同庁は金融機関に、こうした取引を見つけたら金融庁に報告するよう義務づけている。金融機関が7月27日に発送し、金融庁が翌28日に受け取った記録が残っている。

 ところが担当者は受け取った覚えがなく、金融機関に確認して8月4日に紛失に気づいた。上司が海外出張や夏休みで不在で、9月初旬まで報告せず、上司も10月中旬まで幹部に報告しなかった。金融機関には紛失の事実を伝えずにディスクを再提出させた。

 2枚のうち1枚は流出しても実害のない架空の試験データだが、もう1枚は実際の口座取引の金融機関名と取引者名、金額、取引場所などが記録されていた。

 フロッピー内のデータは暗号化されておらず、専門家なら解読できるという。

 記者会見した五味長官は「個人情報に対する重要性の認識が職員に足りず、内部管理態勢も有効に機能していなかった。金融機関を監督する立場として深くおわびする」と陳謝した。
(読売新聞) - 10月18日22時7分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041018-00000313-yom-bus_all