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2004年10月18日(月) 15時43分

ソフトバンク ホークス買収名乗り 来季参入へ支援企業の意向カギ産経新聞

 ソフトバンクの孫正義社長は十八日午前、福岡市内のホテルで記者会見し、「ダイエー球団の買収を決意した」と述べて、プロ野球・福岡ダイエーホークス球団買収の意向を表明した。買収後の本拠地についても「福岡から移ることは考えていない」と強調した。球団の親会社である大手スーパー、ダイエーが産業再生機構に支援要請したことを受けたもので、来季の参入を目指す。
 孫社長は会見で「一昨年から関心を持ち、水面下でダイエーとコンタクトを取ってきた」と語り、かねてプロ野球への参入の意向があったことを明らかにした。
 ソフトバンクは、球場命名権を購入してオリックス球団の本拠地(神戸市)を「ヤフーBBスタジアム」とするなど、企業の認知度、ブランド力向上のためにプロ野球に着目。孫社長は佐賀県出身で「福岡はソフトバンク創業の地」であることなどから、地元の協力も得やすいと判断した。
 来季からの参入のためには十一月末までにオーナー会議の承認を得なければならない。しかし、ホークス球団の行方は、再生機構が年明け以降に決めるダイエー支援企業の意向を反映する必要があり、孫社長の思惑通りに買収交渉が進むかどうかは不透明だ。
 ■ソフトバンク 昭和56年設立で、傘下にインターネットの検索サイト最大手のヤフーや流通事業、金融事業など約300社を抱える。最近はブロードバンド(高速大容量)通信事業に経営資源を集中。日本テレコムの買収のほか、携帯電話事業への新規参入も目指すなど事業を拡大させている。平成16年3月期連結決算は売上高が5173億円、純損益は1070億円の赤字。
     ◇
≪元祖IT ブランド力向上狙う≫
 IT企業のライブドア、楽天に続いて、ブロードバンド(高速大容量)最大手のソフトバンクがプロ野球の球団経営参画に名乗りを上げた。
 ライブドア、楽天とも「球団経営を支える財務力は十分」と主張しているが、ソフトバンクの資金力はけたが違う。
 ADSL(非対称デジタル加入者線)事業を軸に、IP(インターネットプロトコル)電話、ネット放送事業などを展開するソフトバンクは、通信網構築のための設備投資や顧客獲得コストがかさんで、平成十六年三月期まで三期連続の最終赤字を計上している。
 しかし、株式市況が回復したために、現預金と株式などの有価証券を合わせると、資金力は約二兆円に達する。
 この資金力にものをいわせ、固定通信第三位の日本テレコムを買収したほか、数千億円から一兆円超の投資が必要な携帯電話事業への参入準備も推進してきた。
 プロ野球への投資も、孫正義社長がそれなりの見返りをしたたかに計算しているのは確かだ。
 最も期待しているのは、時間がかかるブランド力の確立だ。孫社長が「日本テレコム買収の目的の一つはブランド力を得ること」と語っているように、急成長したIT企業にとって、プロ野球球団のオーナーになるというステータスは、ネットビジネスでの信用に直結するものと映る。
 また、「プロ野球というコンテンツを、テレビ以上に活用できるのがネット」(ライブドア関係者)とされるように、インターネットの自社サイトへの接続件数を引き上げるために活用しようという狙いもある。
 パソコンでネット放送が楽しめるようになっている。高コストのテレビ放送では十数%の視聴率を上げなければ採算がとれないが、低コストのネット放送なら数%でも十分に元が取れる。
 テレビ放送では斜陽コンテンツとなりつつあるプロ野球だが、ネットではまだまだ魅力的なコンテンツといわれ、ソフトバンクの動きはその証明といえる。(谷口正晃)
(産経新聞) - 10月18日15時43分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041018-00000023-san-soci