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2004年10月14日(木) 14時31分

「おれおれ詐欺だ」ピーン 金融窓口声掛け被害防止に効果 九州の郵便局 25件未然に 動転した家族にさりげなく西日本新聞

 子どもや孫の身内が事故に遭ったなどとうその電話をかけて現金を振り込ませる「おれおれ詐欺」の被害が急増する中、金融機関の窓口担当者がさりげなく声を掛けることで、犯罪防止の効果を上げている。

 日本郵政公社九州支社(熊本市)によると、四月から八月までの間、職員の機転で「おれおれ詐欺」を防いだケースが九州七県で計二十五件あった。福岡銀行(福岡市)では今年に入り少なくとも五件、西日本シティ銀行(同)でも同じく二件を未然に防いだ。

 このうち、福岡県柳川市の福岡銀行柳川支店(森達夫支店長)では、九月八日朝、女性(67)が息を切らせて訪れ「定期預金をすぐに解約したい」と申し出た。時間をしきりに気にしていたので、窓口の行員が「どうしたんですか」と声を掛けると「東京にいる息子が交通事故を起こし、四百九十九万円が必要と泣いて連絡してきた」「神奈川県警からも連絡があり、三十分以内に振り込まないと大変なことになる」などと話した。

 行員は、(1)振込期限が極端に短い(2)警察の連絡先が携帯電話(3)現金自動預払機(ATM)で振り込むよう指示があった—などを不審に思い、警察に相談するよう説得。柳川署の調べで詐欺と分かった。

 福銀は社内報などで「おれおれ詐欺」の手口を行員に周知。慌てた様子のお年寄りには声を掛けるようにしているが、「説得に応じず数十万円振り込んだ人もいる」(柳川支店)という。被害者はいずれも新聞などで手口を知っていたにもかかわらず、冷静さを失い被害に遭う傾向があるという。

 福岡県警は「警察官が電話で家族らにいきなり示談を勧めることはない」としており、「不審な電話には、他の家族にも確認するなど冷静に対応を」と呼び掛けている。
(西日本新聞) - 10月14日14時31分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041014-00000070-nnp-kyu