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2004年10月14日(木) 00時00分

『集合自殺』 思いとどまらせるには 東京新聞

 首都圏で続発した集団自殺は、インターネットが接点になっていた可能性が強い。死に急ぐ孤独な気持ちを、踏みとどまらせる人たちがいなかったのか。「生きる」支えが社会全体で必要だ。

 自殺は、いかなる理由があろうと許されるものではない。まして、他人を自殺に巻き込むことなどは、もってのほかだ。かけがえのない生命を大事にしてほしい。

 埼玉県皆野町と神奈川県横須賀市で、いずれも乗用車の中で男女七人と二人が集団自殺していた。東北から九州まで住所は広域にわたる。二十代から三十代までの学生、フリーター、無職、主婦などまちまちだ。

 定職に就けないことや大学受験に失敗したことなどに悩んでいたが、事情はそれぞれ異なる。

 面識のほとんどなかった人たちが、死出の旅をともにした。やりきれないことだ。

 最近では皆野町で四人が集団自殺し、東京都奥多摩町では四人が集団自殺を図ったが未遂に終わった。「死の連鎖」が続いている。

 いずれもインターネットが接点になったとみられている。ネットを通じて集まった他人同士の自殺の場合、評論家の芹沢俊介氏は「集団自殺」ではなく「集合自殺」と呼ぶ。孤立感が強く、もともとの仲間ではないからだ。

 「一人で死ぬのは寂しい」という気持ちが、そうさせるのか。

 ネット時代を反映して自殺志願サイトが舞台になっている。心中相手の募集などで、悩んでいる人を「死のう」という後戻りできない状況に巻き込んでしまう恐れがある。こうしたサイトが野放しになっているのは問題だが、規制は難しいようだ。

 むしろ、自殺予防サイトを増やして、自殺志願者の目を向かせたり、カウンセリングのサイト内容を充実させることも必要だろう。

 日本いのちの電話連盟によると、昨年一年間に全国で約四万三千六百件の自殺願望の相談があった。前年より二割も多い。「予備軍」が確実に増えている。社会全体で対応に本腰を入れるときである。

 まず自殺のサインに気付こう。自殺防止センターの「13の危険信号」では「自分の内に引きこもる」「自殺を試みたことがある」「憂鬱(ゆううつ)な状況を不安な口調で訴える」「疎外感、孤独感に悩んでいる」などを挙げている。

 本来、親、兄弟や友人、学校や職場の仲間などが、気付いて受け止めるようにしてほしい。話を聞いて、共鳴してやることだ。支えとなるのは身近な「あなたたち」である。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20041014/col_____sha_____003.shtml