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2004年10月05日(火) 16時50分

ダフ屋行為で罰金の県職員、停職2カ月の懲戒処分 県「刑法犯よりも軽い」 /静岡毎日新聞

 プロ野球のチケットを高値で転売するダフ屋行為をして、東京都迷惑防止条例違反の罪に問われた県出納局職員(39)の罰金刑が確定したことを受け、県は4日、この職員を停職2カ月の懲戒処分にした。県職員が休日にダフ屋に“変身”する前代未聞の出来事に、処分する県人事室も頭を悩ませたが、「迷惑防止条例の位置づけは刑法犯よりも軽い」と判断した。信用失墜の度合いから言えば、社会的影響も大きい不祥事だけに「処分が軽い」という批判も起きそうだ。【鈴木梢】
 県によると、この職員は今年5月8日から6月26日まで計3回にわたり、東京ドーム前売り券売り場でプロ野球巨人戦のチケット計42枚を転売目的で購入し、東京都新橋の金券ショップに高値で売りさばいていたという。3試合分で上げた利益は20万〜30万円に上っていた。この職員は6月に警視庁に逮捕された後、7月に東京簡裁で罰金30万円の略式命令を受けた。
 県によると、この職員は約4年ほど前から自らのチケット購入のため金券ショップに出入りするようになり、今年4月以降は「余分にチケットを入手して、ショップに売れば利益を上げられる」と考えるようになった。逮捕当時は、チケットを入手するため多数のホームレスを発売所に並ばせていたとされたが、「顔を知っているだけで、組織的にはやっていなかった」と否定したという。
 通常、処分の決定は罪の重さと種類、県での職務を基本に、過去の処分事例と照らし合わせて総合的に判断する。県にとっては、職員がダフ屋行為で逮捕されるのは初の事態で前例がないうえ、裏金問題で県職員に厳しい目が注がれる時期に起きた不祥事だけに、難しい判断を迫られた。
 しかし、ダフ屋行為が刑法犯ではなく条例違反に該当することに加え、職員が休日にダフ屋行為をしていたことで「ダフ屋行為は公務員の職務と切り離されていた」と結論付け、停職2カ月とすることを決めた。
 同室は「この職員は刑法の罪に問われたわけでない。県として軽い処分とは考えていない」と話している。

10月5日朝刊 
(毎日新聞) - 10月5日16時50分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041005-00000112-mailo-l22