2004年09月30日(木) 02時38分

ゆうパック　ヤマトに対抗、低料金　スキー、ゴルフも取り扱い（産経新聞）

　日本郵政公社は二十九日、十月から小包郵便物「ゆうパック」の料金体系について、従来の重量制から、民間宅配事業者が採用しているサイズ制に変更するとともに、ゴルフやスキーパックの取り扱いを開始すると発表した。宅配業界最大手のヤマト運輸が作り上げたビジネスモデルを踏襲。ヤマトより四十−二千二百二十円安いことが鮮明になった。ヤマトの顧客奪取を狙ったことは明らかで宅配便業界に大きな変化を引き起こしそうだ。
　料金体系を封書やはがきなどと同じ重量制から、小包の長さ、幅、厚さの三辺計を主基準とするサイズ制に変更した結果、民間事業者との価格比較が一目でわかるようになった。ゆうパックの新料金は六百−二千五百円に設定。ヤマトとは、北海道−沖縄間で最大二千二百二十円安くなる。
　また、（１）持ち込み割引（一個につき百円）（２）過去一年以内に差し出した同一のあて先に対する割引（同五十円）（３）同じあて先に複数個出した場合に対する割引（同五十円）−などを新設。大口事業者向けの割引制度も拡充するなど、新規顧客開拓をしやすい内容とした。
　料金面に加えて、これまで取り扱っていなかったゴルフ、スキー、空港どめの旅行カバンの運送も日本通運と提携して開始する。また、翌日配達エリアを拡大し、スピードやサービス面でも優位性を確保した。
　同日会見した生田正治総裁は、「顧客ニーズを第一に考えて全面リニューアルした。民営化までに小包シェア（市場占有率）の低下を踏みとどまらせる」と意欲を示し、現在６％のシェアを平成１７年度末までに同１０％に引き上げる計画だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040930-00000001-san-soci