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2004年09月29日(水) 00時00分

国交省 『三菱ふ』の新型車認可 欠陥隠し 解明前に“お墨付き” 東京新聞

 国土交通省は二十八日、三菱ふそうトラック・バスが新型車販売のために申請していた中、小型車の三車種計六十九型式を一斉に認可した。一昨年一月に起きた横浜母子三人死傷事故を起こした前輪ハブという部品の欠陥発覚を受け、五月から安全性などの審査を厳格化。事実上、新車販売が凍結されてきたが、認可で新車販売も再開される見通し。だが、一連の欠陥隠しなどの問題が解明されていない段階での新車販売への“お墨付き”だけに、議論を呼びそうだ。

 認可されたのは、今年二月から五月に申請された新型車両で、▽中型トラック「ファイター」(五十八型式)▽中型バス「エアロミディ」(四型式)▽小型バス「ローザ」(七型式)。

 ハブのほか、クラッチハウジングという部品の強度を実車試験で調べたり、同社に強度計算書を求めるなど、通常二カ月程度で行われる型式認証審査に比べて厳格に審査。

 欠陥隠しの疑いがある「欠陥放置四十七案件」の不具合を起こす部品について、対策が実施されているかなども詳細に調べたという。

 その結果、申請された九十八型式のうち、六十九型式を認可した。国土交通省自動車交通局は「走行しても、安全上著しい問題が起きないと判断した」としている。ただ「安全宣言ではない」とも強調した。

 大型車については、後輪ハブの検証が終わっていないため、型式認証も先送りとなった。

 一方、同社が社内調査を進めている四十七案件のうち、リコール(無料の回収・修理)やリコールに準じた改善対策が届けられているのは、二十七案件にとどまり、欠陥や不具合のメカニズムの全容が解明されたわけではない。このため、このタイミングでの新車販売へのお墨付きについて、「大臣が交代するドサクサにやる話じゃない」などと、省内にも疑問視する声がある。

 認可の事後報告を受けた北側一雄国交相は「国民感情を考え、新車種認可に対応できるよう制度見直しの検討を指示した」としている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040929/mng_____sya_____004.shtml