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スズキは２１日、中国企業と係争中だった二輪車の意匠権侵害訴訟で和解したと発表した。スズキが中国で委託生産している小型オートバイに酷似した商品を無断で製造・販売した現地メーカーが、意匠権侵害を認めて現地の新聞・雑誌に謝罪声明を掲載、スズキに和解金も支払う内容。スズキによると二輪車をめぐる意匠権訴訟で中国側が謝罪文を掲載するのは初めて。
日本の二輪車メーカーと中国企業の間では、ホンダやヤマハ発動機でも意匠権、商標権、特許権などの知的財産権全般で訴訟を起こしており、業界では「侵害の有無の判断が難しいデザイン分野で中国側が非を認めた形で、踏み込んだ対応」との声があがっている。
今回、意匠権侵害の対象となったのはスズキが中国で販売している小型バイク「ＥＮ１２５」で、和解したのは江蘇新陵摩托車製造有限公司（江蘇省）など２社。スズキは金額は明らかにしていないが和解金の支払いも受けるという。スズキは０３年１２月に２社を相手取り、広東省の裁判所に提訴していた。
スズキによると、謝罪声明は現地の夕刊紙「揚子晩報」（今年７月２１日付）と雑誌「通力達摩托車商情」（同２３日付）に掲載され、「弊社の製品は日本国スズキ社の意匠権を侵害し、合法的権益を損なった。誠意をもってスズキ社に公開謝罪する」などとした。
(09/21 20:02)