2004年09月16日(木) 00時00分

おれおれ詐欺対策に本腰 警視庁が取締本部 （東京新聞）

　全国的に「おれおれ詐欺」被害が絶えないことを受け、警視庁は十六日、全国で初めて「オレオレ詐欺等集中取締本部」（本部長・横山利雄刑事部参事官）を設置した。約五十人の専従捜査員が当面おれおれ詐欺だけでなく、不正請求詐欺や架空口座売買など関連の事件捜査にも従事する。

　開設式で同庁の井上美昭刑事部長は「高齢者や女性を狙うおれおれ詐欺や恐喝は非常に悪質。犯人には若年層が多く、模倣性がある。警視庁を挙げて抑止に努めることが大事だ」などと訓示した。

　警視庁管内のおれおれ詐欺は今年一−八月までに八百八件発生、被害総額は約十五億四千三百万円に上る一方、摘発件数は二百六十四件にとどまっている。被害者には中年女性が多く被害も高額化の傾向があるという。

　同庁捜査二課によると警察官や弁護士などを装い、交通事故の示談金や治療費を要求する手口が約二百件と最も多く、中村格課長は「だまされたことに気づいて初めて警察に通報してくる人が多い。おれおれ詐欺のような電話があったら届け出てほしい」と話している。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040916/eve_____sya_____004.shtml