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2004年09月14日(火) 00時00分

三菱ふそう 他社系販売店も調査へ クラッチ欠陥隠し 東京新聞

 三菱ふそうトラック・バスが大型車のクラッチハウジングという部品の欠陥を隠した問題で、同社は、同業他社の販売店でこの部品が過去に修理されたケースを調査対象に含める方針を決めた。国土交通省によると、リコール(無料の回収・修理)隠しをめぐり、他社系販売店にまで“社内調査”を広げるのは極めて異例。地に落ちた信頼を回復するため、同社は徹底調査で過去の「清算」を目指すとみられる。

 同社が系列販売店に発送したこの部品の破損に伴う交換部品(スペア)の四割近くが、他社系の販売店や修理工場に販売されたと推定されているが、これまで追跡調査は手つかずだった。

 同社は当初、部品破損による事故や故障などの不具合を系列販売店の報告書で調べていたが、ルートに乗らない不具合が発覚し、スペアの追跡調査に乗り出した。

 二〇〇一年七月以降に発送した二百八個のスペアの出荷理由を調べたところ、販売店の報告書を通じて国に報告した不具合五件のほかに、四十八件もの不具合が新たに判明した。

 だが、他社系販売店に販売された七十五個など百九個(52%)は、交換理由が不明。この部品は廃車まで交換されない「永久部品」のため、不明分の多くは破損に伴う交換用とみられる。他社系販売店からは、ふそうに報告が上がらないため、同社は事故や故障などの交換理由の追跡調査が不可欠と判断した。

 また、スペアが注文されない廃車になるような事故などは、スペア記録でも掌握できない。二〇〇〇年以前は販売店の報告書自体を隠ぺいできるシステムだったため、レッカー移動や事故に伴う道路施設修繕などの記録も参考に調べる方針。

 同社が国交省に報告したこの部品の破損に伴う一九九〇年以降の不具合件数は、死亡事故を含む人身事故三件、車両火災三件など計六十七件。しかし国交省は、同社のスペア記録から、九八年以降に限っても三百九十件というけた違いの部品破損があったと推定している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040914/eve_____sya_____003.shtml