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2004年09月08日(水) 00時00分

三菱ふそう欠陥 顧客の負担で大量修理 東京新聞

 三菱ふそうトラック・バスが大型車のクラッチハウジングという部品の欠陥をヤミ改修した問題で、ヤミ改修をしていた三年間に同社が各販売店に出荷した交換部品(スペア)の数が、ヤミ改修を中止した以降に比べ平均で一・七倍もあったことが分かった。ヤミ改修期間に部品の破損、交換が多発したことを示すデータだが、ヤミ改修の実施率は0・4%にとどまっていた。同社がヤミ改修をしていた期間中も、ヤミ改修とは別に顧客の負担で欠陥を修理したことになり、補償問題に発展するのは必至だ。

■補償問題発展か

 ヤミ改修は、リコール(無料の回収・修理)を逃れるため国や顧客に内密に会社負担で行う欠陥修理。同社は一九九六−二〇〇〇年の間にこの部品をヤミ改修し、内部告発で欠陥が発覚した今年五月にリコールを届け出た。

 九八年から保存されている同社のスペア記録によると、ヤミ改修をやめた〇一−〇三年の三年間に販売店に出荷したスペアは計二百四十八個。年平均で八十二個だった。

 これに対し、ヤミ改修期間の九八−二〇〇〇年の三年間は計四百二十一個。年平均では百四十個で、一・七倍の出荷量となる。本来、交換の必要がない「永久部品」であるクラッチハウジングの破損が多発していたらしい。

 大型車のヤミ改修の実態を解明するため、国土交通省の指示で同社は先月末、販売店がヤミ改修費用を本社に請求した「クレーム申請」の記録を調査。その結果、ヤミ改修は、九六−二〇〇〇年に計百八十件と判明した。特に九七年は百六十五件と集中。五年間の実施率は、当時の対象台数約四万六千台の0・4%にすぎなかった。

 計四百二十一個ものスペアが出荷された九八−二〇〇〇年に、販売店が無料でヤミ改修したクラッチ部品は計十四件だけ。多くの欠陥クラッチが、顧客の負担で“通常修理”されたことになる。

 欠陥修理費を顧客に負担させたケースについて、同社は対応を検討している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040908/eve_____sya_____002.shtml