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2004年09月08日(水) 00時00分

食欲の秋を前に、牛丼チェーンの一年ぶりメニュー再開が現実味… 東京新聞


 食欲の秋を前に、牛丼チェーンの一年ぶりメニュー再開が現実味を帯びてきた。早ければ十一月にも米国産牛肉が輸入再開される形勢になってきたからだ▼内閣府の食品安全委員会プリオン専門調査会が六日、牛海綿状脳症(BSE)の全頭検査から二十カ月以下の牛を除外する中間とりまとめ案を了承した。米国主張の「生後三十カ月以上検査」とまだ隔たりはあるが、従来の全頭検査の基準を緩和する動き▼どうやら十一月の米大統領選挙が迫って、輸出再開を求める米畜産農家や食肉業界の圧力が高まり、この業界を支持基盤とするブッシュ政権に、点数を稼がせようという米農務省が姿勢を強めたせいだ▼「輸入再開で国民のリスクが高まるのではだめだ。ようやく回復してきた牛肉の信頼をまた損なうことになる」と中央畜産会。消費者代表も「防護壁を低くする前に検査方法の改良などやるべきことがある」と批判的だ▼ところで激安牛丼を可能にしたのは米国産牛肉というのが世間の常識と思っていたら、実は主役はコメだったという本が出た。足立紀尚著『牛丼を変えたコメ』(新潮新書)。昭和六十三年に北海道立上川農業試験場で開発された「きらら397」だ。大量生産できて安価、良食味、粒がそろって炊き増えがする、外食にはもってこいの品種だった▼牛丼一杯の容量の80%はコメが占めるのに、一杯二百八十円の米の原価は二十七、八円。粘り気が少ない「きらら397」は、丼の底までタレが通り、「つゆだく」を可能にした。牛丼文化もなかなか奥が深い。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/hissen/20040908/col_____hissen__000.shtml