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2004年09月03日(金) 00時00分

ネット掲示板活躍 台風情報書き込みで「まちBBS四国掲示板」の台風スレッド朝日新聞・

台風16号による高潮が高松市などを襲った8月30日夜、インターネットの掲示板上に被害情報の書き込みが相次いだ。その数、一夜だけで計300件。「浜ノ町は水没車多数あり」「中央通りは兵庫町の信号から通行止め」−−。刻々と寄せられる情報で、難を逃れることができたという人もいる。

  掲示板は「まちBBS四国掲示板」。地域別掲示板の一つで、四国4県について「スレッド」と呼ばれる話題ごとのコーナーで議論する仕組み。

  被害情報の書き込みは「台風情報・2号」というスレッドに集中した。30日午後8時43分に最初の書き込みがあり、31日午前10時12分には300件となった。

  掲示板は匿名での書き込みができるが、「福岡町」「浜ノ町海そば」などと、投稿者が住んでいる地区名を名乗って被害状況をリポートする例が目立った。

  満潮時刻の30日午後11時55分ごろ、「高松市屋島西町」さんは「高潮! 道路の側溝やマンホールから潮&下水があふれて道路が冠水。浸水した家がある。県道屋島停車場屋島公園線が通行止め」と書き込んだ。「高松市木太町」さんの情報は「国際ホテル横は(自動車の排気)マフラーまで届きそうな増水とのこと」。

  こうした情報に助けられた人もいる。自宅が床下浸水した高松市木太町の男性会社員(48)は「掲示板を読んでいたおかげで、高潮に見舞われる前に自動車を高台に避難させることができた。テレビでは得られない情報に救われた」と話した。

  ネット上の匿名掲示板は感情的な言葉のやりとりになりがちで、問題視されることが多い。しかし、このスレッドではそうした書き込みはほとんどなかった。普段から利用している男性は「掲示板の管理者が普段から中傷などに厳しいのがよかったのでは」と言う。

  この動きに、行政も関心を寄せる。高松市の伊藤憲二・広聴広報課長は「市民が良心的な書き込みで災害状況を知らせ合うことができれば、大きな力になる。市もこうしたシステムを検討したい」と話す。

  データが正確と保証できるかどうかや、停電した時にインターネットへの接続環境を確保できるかといった点が課題で、伊藤課長は「消防局や消防団、CATV、有線放送を通じた従来の広報も強化する」としている。(9/3)

http://mytown.asahi.com/kagawa/news01.asp?kiji=6764