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2004年09月03日(金) 11時10分

「性的権利は人権」、宣言採択し閉幕 地球円卓会議朝日新聞

 カイロでの国際人口・開発会議(ICPD)から10年を期してロンドンで開かれていた「地球円卓会議(GRT)」は2日夕(日本時間3日未明)、「性的自己決定権」を含めた「性と生殖に関する健康/権利」(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)を「普遍的人権」とする宣言を採択して3日間の会議を閉幕した。109カ国から国会議員や人権活動家、保健衛生の専門家が参加、宣言では「安全で合法的な中絶」や「すべての若者への包括的な性教育」の保障も求めた。

 GRTは、94年のICPDで国連加盟179カ国の代表が合意した行動計画(カイロ合意)の実施状況を中間総括。「女性の地位向上や性的平等の推進」など、2015年に向けた行動目標を再確認した。

 専門家らの報告によると、保守派やカトリック教会などが影響力をもつ国々で中絶の非合法化が続き、危険な「闇の中絶手術」が行われて年間約7万人の女性が死亡、数百万人が後遺症に苦しんでいる。中絶を認める家族計画関係事業への資金拠出を止めた米ブッシュ政権に「闇の中絶を逆に増やしている」との批判が相次いだ。

 人口・開発アジア議員フォーラム議長の谷津義男・衆院議員(自民)は、ブッシュ政権に対し、国連人口基金(UNFPA)への資金停止に再考を求め、「途上国では資金不足でコンドームの供給が滞り、避妊を求める女性たちの声は無視されている」と強調した。

 HIV・エイズの「予想外の蔓延(まんえん)」も、カイロ合意実現の「大きな障害」になっているとされ、エジプトのモナ・ザルフィカ女性健康推進協会議長は「HIV・エイズや性感染症の予防のためにも避妊具の不足は深刻だ」と指摘した。(09/03 10:20)

http://www.asahi.com/international/update/0903/006.html