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税金滞納者から差し押さえた物品をインターネットで競売にかける東京都の「インターネット公売」に、思わぬ落とし穴があった。高級ピアノなどを落札した３人から代金が振り込まれず、入札をやり直す事態に。都は再発防止策として、参加者が事前に納める保証金の引き上げなどを検討している。
インターネット公売は、都が７月に導入。高級外車のロールスロイスや絵画、宝飾品など２０点に約３８００件の入札があり、１２日にすべての落札者が決まった。２０日が代金の納付期限だった。
ところが、スタインウェイのピアノ（落札額５６０万２０００円）、富岡鉄斎の掛け軸（同２５５万３０００円）、山下清のリトグラフ（同２１０万１０００円）の落札者から、「代金を納付できない」との連絡があった。都は「個別の理由は言えない」としているが、落札額がトップ５に入っているものばかりで、担当者は肩を落とす。
入札参加者は事前に、品物の見積額の１割を保証金として納めており、都は３人から計３２万４００円を没収した。
都は「システムの信頼にかかわる」として、１０月中旬に予定の次回から、保証金を２倍程度に引き上げることや、代金を納めなかった場合は一定期間、参加できない措置をとることなどを検討。将来的には、次点者への売却も考えるという。
(08/27 20:57)