2004年08月24日(火) 00時00分

日能研から情報流出 児童１０４人分 （東京新聞）

　大手中学受験塾「日能研」（本部・横浜市）は二十三日、同社の模試を受けるなどした児童の氏名や住所、生年月日など個人情報が、少なくとも百四人分、外部へ流出した可能性があると発表した。学校名や成績データは流れていないが、同じデータベースで管理する全国の小学生約二十二万八千人分についても漏れた疑いがあるとして調査する一方、神奈川県警へ被害届を出すことも検討している。

　日能研と同社グループのテスト処理などを請け負う情報処理会社「エヌ・ティ・エス」によると、二十一日午後、紙に印刷された子どもたちのデータが持ち込まれた。照合したところ、全員がデータベースに存在する児童のものと一致。日能研のデータベースから無作為に抜き出された可能性があると判断した。

　百四人は、二〇〇一年から今年にかけて日能研の模試や無料テストに参加した、東京、神奈川、千葉、埼玉の小学三−六年生の一部。データへのアクセスには年数回変更するパスワードが必要だが、パスワードを知るのは、「エヌ・ティ・エス」の社員十二人という。

　児童と保護者には二十二日に謝罪と被害情報を求める通知を発送した。

　日能研の高木幹夫代表は内部関係者がかかわった可能性が高いとの認識を示し、「事実を究明し、社内での処分を検討し、二度と情報流出させない対策をとる」と話した。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040824/mng_____sya_____007.shtml