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消費者団体が悪徳商法の差し止めなどを求めて裁判所に提訴できるようにする「消費者団体訴訟」の制度化に備えて、原告側の訴訟費用をまかなう「消費者支援基金」が今秋に発足する。日本ハムが２０００万円の寄付を決定するなど、企業の側にも後押しする動きが出ている。
悪徳商法をめぐるトラブルは、個々の被害が少額の例が多いということもあって、「泣き寝入り」が繰り返され、被害がやまないケースが多い。内閣府の国民生活審議会は昨年５月に「被害を効果的に防止・救済するため、消費者団体訴訟制度の導入が必要である」と提言。現在、法制化に向け検討が進んでいる。
原告となる消費者団体を資金面で援助する中立の横断組織「消費者支援基金」計画は、麗沢大学企業倫理研究センターの高巌（たか・いわお）教授が提唱した。善意の企業からの寄付を積み立てて、「消費者全体の財布」となり、各地の消費者団体の提訴を財政的に助ける計画だ。「１年に提訴３件で１０００万円程度の負担」を見込む。
２０００万円の寄付を決めた理由について、日本ハムの広報部は「悪質な業者が駆逐されることが社会の信頼につながり、ひいては、いい形で、我々事業者と消費者の関係を築くことができる」と話している。
(08/22 10:48)