悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年08月22日(日) 00時00分

オレオレ被害 件数減る朝日新聞・

 息子や孫などを装って現金を振り込ませる「オレオレ詐欺」が社会問題となっているが、群馬銀行(本店・前橋市)の調査によると、同行では現金をだまし取られる件数がやや減少傾向にあることが分かった。注意を喚起するポスターの店頭での掲示、行員が客に注意を呼びかけるなどの効果が上がってきたためと見られる。店頭で振り込む直前に行員の声かけなどで未然に防がれる例も多く、被害防止率は70%だった。しかし、県警によると手口はますます巧妙化し、一件あたりの被害は高額化している。

◆額はすでに昨年超える 

 同行のまとめでは、4月から7月10日までのオレオレ詐欺の発生件数は計57件。客の申し出などで分かった件数だが、月別では、4月が22件(既遂7件、未然防止15件)、5月13件(既遂4件、未然防止9件)、6月14件(既遂4件、未然防止10件)、7月は10日までで8件(既遂2件、未然防止6件)だった。

  未然防止は、行員がオレオレ詐欺の可能性があると見て、客の振り込みをやめてもらうなどしたものだ。発生件数に対する防止率は平均70%で、4月の68%から徐々に増え、7月は75%だった。

  同行によると、オレオレ詐欺の最近の特徴としては、①交通事故を装い警察官役や被害者役、本人役(泣きまねで判別不能)、暴力団役など、複数人が電話で交代するなど組織的②誘拐・監禁などをほのめかし、振り込みを要求する③要求は交通事故示談金(全体の45%)が最多で、消費者金融の返済(16%)、妊娠中絶費用(12%)、その他(27%)などだ。

 同行は昨年秋から防止対策を始めており、①店頭や現金自動出入機(ATM)に注意喚起のポスターを張り出す②疑わしいケースでは、客に振り込み前に本人への確認や連絡を依頼する、などをしてきた。「今後も被害防止に努め、反社会的勢力には断固とした姿勢で対応する」としている。

      ◇     ◇

 県警捜査2課のまとめでは、県内の1月から7月末までのオレオレ詐欺の被害認知件数は89件(被害総額約1億2200万円)という。ほとんどが既遂の届け出という。

 同課によると、今年に入ってからの傾向として被害の高額化が目立つという。03年の年間被害件数153件(被害総額約1億950万円)に比べて、総額では昨年をすでに超えている。被害の最高額は4月に起きた650万円だった。

 同課では、電話を受けた際の注意点として、相手が言う前に孫や息子の名前を言わない▽本人に直接確かめる▽警察や身内の人に相談する、などを呼びかけている。

(8/22)

http://mytown.asahi.com/gunma/news02.asp?kiji=3820