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2004年08月21日(土) 00時00分

伊香保温泉 湯替えず180日循環も朝日新聞・

 伊香保温泉の旅館の中に、「湯の入れ替えは1週間以内に」という県の指導基準を守っていないところが7カ所あった問題で、県は20日、該当旅館の立ち入り調査を実施した。湯を最長で180日間入れ替えないで循環しているところもあったほか、一部の旅館では湯を循環使用しながら塩素などの消毒薬が検出されないなど、衛生上の問題も明らかになった。

 旅館側は「湯量が少なく、低温のため、いったん浴槽を空にすると再開に日時がかかる」と営業への支障を挙げている。

 長期間の循環使用は伊香保町の「温泉緊急実態調査」で明らかになった。湯の入れ替え頻度について、県が指導する「1週間に1回以上、完全に換水して浴槽を清掃」という基準を超えていたのは7旅館17浴槽。7旅館は水道水や温泉を循環させるなどして、14日〜180日に1度の割で湯を換えていた。

 20日の立ち入り調査は渋川保健福祉事務所が行った。国の「旅館業における衛生等管理要領」に基づき、浴槽や濾過器の清掃頻度、湯の塩素濃度など約20項目を調べた結果、塩素が全く検出されない浴槽や、濾過器の洗浄が不十分な浴槽が見つかった。直ちに改善するよう指導したという。

 20日ごとに換えていた旅館は、浴槽から湯を引き、給湯器で温めて塩素を入れ、再び浴槽に注ぐ循環型。いったん浴槽を空にすると湯を張るのに約8時間、温めるのに十数時間かかるという。

 女将は「風呂を空にすると、2日間休業しなければならない。予約が入れば、休むのは難しい。源泉から引ける湯量が少なく、湯温が低いのが問題」という。20日ごとに換える別の旅館も、「浴槽を丸ごと洗うのに人手が足りない。塩素消毒しているので大丈夫だと思っていた」と話した。

 180日間に一度の割で湯を換えていた旅館では、敷地内のわき水を浴槽にポリタンクで運んでいたという。「浴槽の掃除に手間がかかるし、人手も不足している。湯を濾過する機械もあり、塩素消毒しているから湯はきれいだと思う」と説明した。


(8/21)

http://mytown.asahi.com/gunma/news02.asp?kiji=3819