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2004年08月21日(土) 11時32分

<仙台・作並温泉>井戸水使用告白、実は無許可で掘削の温泉毎日新聞

 仙台市の作並温泉で、「井戸水を沸かしていた」と告白し温泉旅館組合を脱退した旅館が、一転「温泉だった」と前言を撤回した。宮城県などが調査すると、無許可で源泉を掘削、利用していたことが分かった。旅館は、県の指示で温泉を埋め戻すことになった。
 旅館は仙台市青葉区の「山水亭」。95年に開業した部屋数8の高級旅館で、ホームページでも「温泉」とPRしていた。
 発端は17日。作並温泉の7ホテル・旅館でつくる温泉旅館組合が各地の温泉疑惑を受けて開いた会合で、山水亭側が「井戸水を沸かしていた。入湯税は取っていなかった」と打ち明けた。
 驚いたのは他のホテルや旅館。森谷寛組合長は「とんでもない話だ。他の旅館ではありえない」と怒った。仙台市の藤井黎(はじむ)市長も「観光資源のイメージを損なわせる大問題だ」とぶぜんとした。
 ところが18日午後になって山水亭の経営会社の成沢久男社長が突然、「00年11月の調査で(源泉が25度以上という)温泉の基準を満たしている」と発表した。県と市が立ち入り調査すると、確かに温度は32度、れっきとした温泉だった。
 山水亭は95年、許可を得ず源泉を掘削、利用したとして、県から源泉を使わないよう指導された。いったん従ったものの、98年以降に再利用を始めたため、公に問われれば「温泉」であることを否定しなければならない事情があったという。山水亭関係者は、こうした経緯から組合の会合では温泉を否定したが、風当たりの強さに温泉を認める方向に転換したのではないかと話す。
 成沢社長は県の事情聴取に「源泉の再利用は従業員が勝手にやった」と説明する。既に源泉から湯を引くのをやめ、水道水を沸かして湯船を満たしているという。
【石川貴教】
(毎日新聞) - 8月21日11時32分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040821-00000049-mai-soci