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2004年08月20日(金) 16時31分

温泉偽装表示 騒動、箱根にも飛び火 釈明、歯切れ悪く−−町や組合 /神奈川毎日新聞

 温泉の「不当表示」騒動が19日、約260軒のホテルや旅館、民宿などがひしめく箱根にも飛び火した。箱根町が条例上の根拠もないまま長年にわたり、温泉を利用しない一部施設から入湯税と同額を「協力金」名目で徴収していたことも判明。調査結果を公表した同町と箱根温泉旅館協同組合(松坂宣彦理事長)は釈明に追われた。
 町と組合による260施設の調査で、温泉を利用していないことが判明した6軒のうち、あるホテルは井戸水を利用しながら、「薬用ミネラル泉」と浴場に表示。「天然鉱石を泉源としてできた温泉のこと」と説明していた。
 ホテル側によると、泉源の天然ミネラル鉱石は外部から施設内に運んできたが、温泉成分を含む井戸水を沸かしているという。「県の研究機関に成分を分析してもらった結果、温泉の要件は満たしているが、温度が低いので、保健所に利用届を出さなかった」と釈明している。
 組合は「説明できちんと温泉と区別していると見るか、まぎらわしいと受け取るかだが、組合にこれまでクレームはなく、経営者も不当表示と考えていない。現段階では組合としてコメントできない」と話している。
 またペンションと民宿のうち1軒は「湯の花風呂」とホームページ上に表示していた。利用客には温泉ではないことを説明し、湯の花は箱根産だったという。
 一方、町が1978年から徴収を始めた「協力金」は、1泊2日の場合、入湯税と同額の1人150円で、入湯税と一緒に会計処理していた。法的根拠のない「協力金」の返還について町は「(協力金の)性格を専門家に吟味してもらってから検討する」と説明。しかし、一連の騒動をきっかけにホテル側が「紛らわしいので客から徴収できない」と申し出なければ、徴収を続けてもらうつもりだったという。町の体質も問われそうだ。【大西康裕】

8月20日朝刊 
(毎日新聞) - 8月20日16時31分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040820-00000076-mailo-l14