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2004年08月19日(木) 15時56分

新手詐欺:「買い取り屋」の被害相次ぐ 東京毎日新聞

 融資の申込者に「信用度を調べるため」と称してクレジットカードで高額の買い物をさせ、一部代金しか払わず融資もしない「買い取り屋」と呼ばれる悪質な貸金業者による被害が都内で相次いでいる。都貸金業対策課は今年度に入り、貸金業規制法に基づき、こうした詐欺的行為を繰り返していた8業者の登録を取り消すなど対策を強化している。

 同課によると、青梅市の女性(50)は03年11月、勧誘電話をかけてきた港区新橋5の貸金業者「アイ・プランニング」に60万円の融資を申し込んだ。多重債務を一本化するためだった。同社は「信用度を調べるため」として、商品を買い取る約束で、女性に秋葉原の電気店でパソコン3台(計約69万円)をカードで購入させ、宅配便で同社に送らせた。女性には代金として7万5000円が振り込まれただけで、融資は行われず、問いただしても「審査中」と答えるだけだった。

 また、目黒区の男性(43)は今年1月、千代田区神田多町の貸金業者「大羽(ダイワ)」に30万円の融資を申し込んだ。「返済状況を確認するため」と、カードで買い物をすることを求められた。同社の従業員と銀座で待ち合わせし、同社が買い取る約束で、高級輸入雑貨店で約30万円の腕時計を買った。その場で9万円が支払われたが、融資は受けられなかった。

 同課が、この2業者に立ち入り調査などしたところ、それぞれ数十人に同様の手口を繰り返し、商品は転売していた。こうした被害は、ここ数年で急増しており、最近は多い月で70〜80件の相談がある。手口は極めて詐欺的だが、商品の一部代金が被害者に支払われていることなどから、詐欺容疑での立件は難しいという。

 同課は「カードを複数作らせたうえで限度額いっぱい使わせる悪質な事例もあり、警視庁と連携して対策を強めていきたい。甘い勧誘に惑わされず、申し込む前にもう一度冷静に考えてほしい」と注意を呼びかけている。【合田月美】

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20040819k0000e040079000c.html