悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年08月10日(火) 00時00分

個人情報流出で県警警部補逮捕 まかり通る『捜査のため』 東京新聞

 県警警部補が捜査と偽って個人情報を調べた事件は、警察官が「捜査のため」と言えば、個人情報が簡単に漏洩(ろうえい)するというずさんな情報管理体制を露呈させた。九日、公務員職権乱用容疑で逮捕された伊勢崎署地域課所属の警部補・原沢一徳容疑者(43)。入手した情報を第三者に漏らし、その第三者が引き起こした恐喝事件に利用された疑いもあり、あらためて情報を扱う警察官の職業倫理と情報管理の在り方が問われている。 (岸本 拓也)

 調べでは、原沢容疑者は三月ごろから、高崎市内の出張エステ店を利用。知り合いになった同店経営者の生沢孝夫被告(24)の依頼で、県内に住む二十代男性の情報を調べ始めた。

 男性と生沢被告の間には、店の利用をめぐるトラブルがあり、原沢容疑者は、男性が生沢被告の店の客として利用したモテルを「捜査」。男性が利用した乗用車のナンバーなどを聞き出し、勤務する駐在所の電話を使って県警本部に照会した。

 登録者の男性を割り出し、戸籍がある宮城県内の町役場にも問い合わせ、男性の情報を得たという。原沢容疑者は、いずれの問い合わせの際も「捜査のため」と偽っていた。

 県警は「警察官がナンバー照会する際、誰が利用したかについて記録しておりチェックできる」と話すが、「最初から『捜査のため』とうそをつかれては見破るのは難しい」と、チェック体制が完全ではないことを認めた。

 今後、「背景を解明し、職業倫理を徹底する」としているが、事件は県警の信頼に大きなダメージを与えた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/gnm/20040810/lcl_____gnm_____001.shtml