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2004年08月06日(金) 14時02分

<朝日新聞社>なぜMDを第三者に 記者の代理人説明せず毎日新聞

 取材先との約束に反してやり取りを録音し、MDにダビングして別の取材先に渡していたとして朝日新聞社会部記者(46)が退社処分になった問題は、なぜMDを第三者に渡したかが大きな疑問として残る。録音は関係先に広く流れていた。記者の代理人を務める弁護士は「説明のための適切な時期が来ると考える」と現時点での詳しい説明を控え、録音された関係者は「誰になぜ渡したのか、朝日側から納得のいく説明がない」と憤った。
 取材内容を録音されたのは東京慈恵医大臨床医学研究所の前所長で、同大を今年3月に懲戒解雇されていた。前所長によると、4月に元部下と一緒に朝日新聞社会部記者、生活部記者(39)と2対2で会った。それまでにも社会部記者とは接触していたが、弁護士抜きで会うのは初めてだった。事前に「これまでは弁護士同席だから録音を許可してきたが、今回は同席しない。録音は勘弁してほしい」と話し、了解を得た。実際に会った際に再度念を押し、記者は一度、録音機器をテーブル上に出したが、「じゃあ、メモにします」などと笑いながら引っ込めたという。
 ところが、その際に録音されたとみられる内容のCD—ROMが大学トップや助手クラスの教員にまで出回ったため、元部下は「大学に泥を塗る気か」などと周囲から攻められ、大きなショックを受けていたという。
 前所長は7月16日、事実関係の調査を求める文書を朝日新聞社長あてに郵送した。しかし、今月5日の面会で、朝日新聞幹部2人は漏えいの事実は認めたものの、MDを渡した相手については「公表しないことが社の決定」と拒んだという。
 一方、社会部記者はMDを別の取材先に渡したことについて同社の社内調査に「複雑で専門的な部分があり、内容が正しいかどうかを確認するために渡した」と説明しているという。録音時間は約3時間。MDを受け取った取材先は「盗まれたかもしれない」と話しているという。
 記者の弁護士は「本人は関係者に迷惑をかけたことについて深く陳謝の意を示している。『会社の見解と自分の認識に違うところがある』とも話しているが、現在経緯を詳しく公表すると信頼関係を損なった取材相手とのやり取りなどをつまびらかにせねばならず、別の取材先との問題をも引き起こしかねない」と話している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040806-00000050-mai-soci