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2004年07月31日(土) 00時00分

賃金 全員に払う/「ファイト」債権者説明会朝日新聞・

  民事再生法の適用を申請し倒産した家庭教師派遣会社「ファイトグループ」(本社・山口市)。家庭教師として働いた学生約3千人に対する賃金7500万円が未払いのままで、契約家庭の被害額は把握すらできていない。30日に山口市であった初めての債権者説明会で、会社側は「8月中に債務を確定させ、未払い賃金は全員に一斉に払いたい」と釈明した。

  説明会は午前11時から山口市神田町の防長青年館で開かれた。学生や、家庭教師の派遣を受けていた生徒の保護者のほか、印刷会社やテナント業者も出席した。冒頭に竹本幸正社長(29)が「ご迷惑とご心配をかけおわびしたい」と謝罪し、今後の予定などが説明された。

  終了後、報道陣に囲まれた竹本社長は「債権者にご迷惑をおかけした分、全力で返したい。学生には優先的に賃金を支払う」と釈明。しかし「説明会で理解を得たのか」と問われると、「わかりません」と言葉を濁し、足早に去った。

  会見した代理人の中山修身弁護士は「急激な店舗展開に原因があった。人材の育成も店舗増に追いつかなかった」と説明。今後の見通しは「当面の資金繰りは厳しいが、めどさえ立てばその後はやっていける。(一般債権者への)配当は10%より高くしたい」と話した。

  一方で「債権者に一定のご理解、納得をしていただいたと思う」とも語ったが、派遣契約を結んでいた宇部市内の保護者(36)は「これまでのいきさつが詳しく説明されず、納得できない」と不満を口にした。

  計85人の学生が総額約325万円の賃金を受け取っていない島根大の朝田良作教授(49)は「学生は派遣家庭と会社の間に立たされ、精神的苦痛を受けている。しきりに『経営者が若かったのでうまくいかなかった』と説明していたが、それでは済まされない」と憤った。

(7/31)

http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news02.asp?kiji=4330