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2004年07月31日(土) 15時03分

<看護協会>看護師ら、3割が患者による暴力被害毎日新聞

 病院や介護施設で働く職員の3割が患者や入所者から何らかの身体的暴力を受けていることが、日本看護協会(南裕子会長)による看護師らを対象とした初の実態調査で明らかになった。同協会は暴力を受けた際の報告制度や、複数で看護に当たる体制の整備が緊急課題だと指摘している。
 調査は2月、全国の病院や診療所、介護施設、訪問看護ステーションなどに勤務する看護師や准看護師、介護職員らを対象にアンケート方式で実施し、1214人(女性1071人、男性143人)から回答を得た。
 過去1年間の職場での暴力被害の有無を聞いたところ、殴る、ける、たたくといった身体への暴力を1回でも受けたことがあると答えたのは383人(32%)で、その大半の370人が「患者や入所者から被害を受けた」と答えた。患者や入所者から、言葉による暴力で個人の尊厳を傷つけられたと答えたのは133人、セクハラを受けたと答えたのは97人に上った。
 被害発生状況については「痴呆のお年寄りが見境なく暴力をふるう」「泥酔者や麻薬・覚せい剤中毒者が夜間救急で運ばれて怖かった」などが自由記述で寄せられた。
 職場での対策(複数回答)では「夜間救急患者には複数の看護師で対応するなどの取り決めをしている」が27%で最も多く、外部からの不審者侵入を防ぐIDカードの整備や監視カメラの設置などの「環境改善」(25%)や「保安対策」(24%)が続いたが、「特になし」との回答も25%を占めた。
 同協会が過去に実施した調査は看護部門の責任者が対象だった。今回は看護師らに直接回答してもらう方式を取り、被害の深刻さが分かった。
 同協会政策企画室の鈴木理恵さんは「その場でうまく対応するのが看護師の能力と思われてきたが、患者からの暴力は問題だとして認識し、組織として対応することが必要ではないか」と話している。【山本建】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040731-00000051-mai-soci