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2004年07月14日(水) 12時51分

<BSE感染>米検査は対象牛の4分の1未満 ずさんさ明白毎日新聞

 【ワシントン和田浩明】米農務省が02年以降、BSE(牛海綿状脳症)感染の可能性がある中枢神経障害の症状を示した牛680頭を米国内で発見したが、感染検査を行ったのは4分の1未満の162頭だったことが、同省監査局の内部報告書で13日分かった。監査局によると、6月に始まった拡大検査でも、チェック漏れの条件は残っており、「米国の牛は安全」との同省の主張の信頼性を損ないかねないという。

 米国の検査体制のずさんさが浮き彫りになったことで、米国産牛肉の輸入再開に向けた日米交渉にも影響を及ぼすものと見られる。

 報告書は原案で、昨年12月に米国初のBSE感染牛が発見された後の検査体制などを分析している。米下院政府改革委員会のワックスマン議員(民主党)が公表した。同委は14日に公聴会を開催、ベネマン農務長官から事情を聴く。

 報告書によると、検査体制の不備や関連機関の連絡不足などで、中枢神経系障害の症状が見られる牛の多くが検査されなかった。BSEに症状が似ている狂犬病が疑われ、検査結果が陰性だった場合、別途BSEの追加検査が行われたのは、586例中2割未満の94例だけだった。

 報告書は、20万頭以上を対象にした拡大検査体制も「すべての感染牛が、歩けないなどリスクの高い牛のグループに存在する」との前提に問題があると明言。健康に見える牛でも感染していた事例があり、同省が予定している2万頭の「健康牛」検査は不十分だと指摘した。さらに「ハイリスク」と考えられる牧場で死んだ牛についても、検体収集システムが確立されていないとも述べた。

 農務省側は報告書公表を受け13日に電話会見を行い「指摘は3月中旬ごろの状況に基づいたもので、その後改善した点も多い」などと反論した。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040714-00001057-mai-bus_all