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2004年07月13日(火) 00時00分

ねずみ講への課税『有効』 天下一家の会税金返還訴訟で最高裁 東京新聞

 日本最大のねずみ講「天下一家の会・第一相互経済研究所」(熊本市)への課税は無効として、故内村健一会長の破産管財人が、国と熊本県、熊本市に法人税など約百六億円の返還を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第三小法廷(藤田宙靖裁判長)は十三日、約十九億八千万円の返還を命じた二審福岡高裁判決を破棄、請求を退けた。 

 管財人が被害者救済の原資に充てるために起こした三十件近い裁判の中で、最後に残った訴訟だったが、逆転敗訴が確定した。管財人は最後の配当を行い、破産事件を終結させる手続きに入る。

 第一相研に法人性がないことは高裁判決で確定しているが、最高裁判例は課税処分が不適法だったとしても、必ずしも処分自体を無効とはしておらず、藤田裁判長は今回のケースが無効の要件を満たすか検討。「第一相研は外形的には法人としての要件を備えているようにみえ、課税側の認定に誤りがあったとしても、客観的にその誤りが明白だったとはいえない」と指摘した。

 さらに「故内村会長は第一相研の名前で事業活動を展開して法人税の申告、納付をし、高額の所得税を免れている。処分を無効とする例外的な事情があるとは認められない」と述べ、課税処分は有効と判断した。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040713/eve_____sya_____001.shtml