2004年07月06日(火) 15時48分

オウム最高幹部ら逮捕　医薬品無許可販売（産経新聞）

警視庁　関連施設４７カ所捜索
　オウム真理教（アーレフと改称）の信者らによる医薬品の無許可販売事件で、教団本部が組織的に事件に関与していた疑いが強まり、警視庁生活安全部と公安部は六日、薬事法違反（無許可販売）の疑いで、教団最高幹部、野田成人容疑者（三七）ら信者六人を逮捕した。また、東京都杉並区西荻北の同教団東京道場など計四十七カ所を同日早朝から家宅捜索した。
　野田容疑者は、教団幹部の中でも中心的存在。警視庁では、教団が信者らを販売代理店代わりにしていたとみており、収益金の多くが教団側に流れていた疑いがあるとして追及する。
　調べでは、野田容疑者らは「漢宝堂」の店舗名称で、「アトピーに効く」との触れ込みで皮膚薬「桃源クリーム」を都知事の許可なく販売。昨年二月から今年四月にかけて、約七百二十人に対して二千三百個（一個十グラム、八千円）をインターネットなどを通じて計千九百万円で販売した疑い。これを含めて総額約四千六百万円の売り上げがあったとみられている。
　同事件ではこれまで、教団東京道場長、井上崇被告（三五）＝薬事法違反罪で起訴＝ら信者七人と、医薬品の製造にあたっていた東京都立川市柴崎町、中野清被告（三六）＝同＝の計八人が逮捕、起訴されている。
　皮膚薬は、最も作用の強い種類の外用ステロイドホルモン製剤。「皮膚が萎縮（いしゅく）した」「にきびが増えた」などの苦情が寄せられていたほか、厚生労働省も「副作用の恐れがある」として注意を呼び掛けていた。（産経新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040706-00000033-san-soci