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2004年07月04日(日) 03時09分

<警官自殺>組織的いじめが原因? 熊本県警剣道部員ら聴取毎日新聞

 熊本県警の男性巡査(22)が5月下旬、寮の自室で首をつって自殺していたことが分かった。県警剣道部の派閥争いに端を発した部員による組織的ないじめが原因とみられ、事態を重視した県警監察課は関係者から事情聴取を始めた。

 県警などによると、自殺した巡査は県警機動隊所属。5月24日午前7時半ごろ、熊本市内の寮の自室でタンスにネクタイを結び、首をつって死んでいるのを別室の同僚が見つけた。

 関係者の話を総合すると、巡査は県警剣道部員だったが、約3年前から、先輩らにあいさつしたり、話しかけても無視され、部員の結婚式にも一人だけ招待されず、練習日程を教えてもらえないため、他の道場に通うこともあったという。

 また、練習中、先輩から竹刀で後頭部をこづかれたり、のど元への突きを執ように繰り返されていた。今年に入り、高校時代の剣道仲間が巡査ののど周辺に青アザや切り傷が複数あるのを不審に思い詰問。嫌がらせにあっていることを泣きながら打ち明けたという。

 巡査は01年4月、熊本県内の高校を卒業後、警察学校に入校。熊本市内の警察署を経て昨年8月、機動隊に入隊した。剣道四段で段別選手権などの大会に出場、準優勝するなどの実績があった。

 父親は全日本選手権や世界大会で優勝するなど剣道界の第一人者として知られ、県警職員の傍ら、武道全般の首席師範を務めている。

 県警関係者によると、数年前、部OBの元警察学校教官を会長とするグループが剣道部内に組織され、ほぼ全員が参加する中、巡査は勧誘されず入会していなかった。元教官と父親が対立関係にあったためで、県警監察課は、派閥による部員間の勢力争いがいじめの引き金になった可能性もあるとして、自殺の原因を詳しく調べている。

 巡査をよく知る県警関係者は「まじめでグチを言わない性格だったが、今年に入り『剣道部では1対11。いじめに耐えられず、警察を辞めたいが、父に迷惑がかかる。簡単には辞められない』と言って泣き出すこともあった。残念でならない」と話す。父親は「立場上、コメントできない」としている。

 古閑司郎首席監察官は「具体的ないじめの事実は確認できていない。あったとする声も否定する意見もある。派閥の件など、さまざまな可能性を視野に入れながら調査している」と話している。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040704-00000101-mai-soci