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2004年06月27日(日) 03時04分

<三菱ふそう>欠陥車、街頭検査も 国交省が緊急対策へ毎日新聞

 三菱ふそうトラック・バス(三菱自動車から分社)の欠陥隠し問題で、国土交通省は同社が表明した43の欠陥について、ユーザーの点検・応急修理の促進など近く緊急対策を実施する方針を固めた。街頭での車両検査や車検時の指導強化などを検討している。部品の欠陥が原因で死亡事故や車両火災が相次いでいるにもかかわらず、リコールを届け出たのは前輪ハブも含め4欠陥にとどまっている。大半について届け出の予定も立たないなど大幅に遅れていることから、同省は警察当局にも協力を求める。

 三菱ふそうや国交省によると、欠陥のあるトラック・バスは国内の登録車両約50万台で、同社製の約130万台の登録数の4割近くにあたる。

 同社は今月14日、43の欠陥を明らかにし、10月末までに37件を届け出るとした。ところが23日には、43の欠陥のうち29件は「精査中」として、10月末までの届け出予定を14件に修正した。技術上の解決法のメドが立っていないものが7件あるほか、欠陥部位の詳細や対象車種、台数も判明していない。

 既にリコール(回収・無償修理)を届けたクラッチ部品の点検・修理の実施率も、約1カ月間で登録車両7万4506台中81台で0.1%。3月24日に届けた前輪ハブも10万6000台のうち44.2%にとどまっている。

 同社はリコール届け出の遅れについて「対策や部品の供給が間に合わない。耐久検査などにも時間がかかる」と説明。リコール済みの案件についても、代車の用意や休業補償などのユーザー対策は立てていないという。

 リコール制度は今回のような大量集中を想定しておらず、行政が「運行禁止」や「使用自粛」を命じる法的権限はない。しかし国交省は正式なリコール届け出を待っていては重大事故や火災が続発しかねないことから、緊急対策に乗り出すことにした。【武田良敬】

★三菱ふそう製車両の主な欠陥一覧

   欠陥内容        車別 事故  対策

クラッチハウジング破損    大ト 死亡1 ○

前輪ハブ破損         大ト 死亡1 ○

後軸プロペラシャフト破損   大ト     ×

リターダ付シャフト破損    大バ     ○

駐車ブレーキ部品破損     大バ     △

操舵装置ジョイント不良    小ト     △

燃料タンク留め具破損     小ト     ○

駐車ブレーキケーブル破損   小ト 人身1 △

パワーステアリング部品破損  小ト     △

後軸ハブベアリング焼き付き  大ト 火災13△

前車軸アームシャフト不良   大バ     △

T/Mベアリング焼き付き   大ト     △

キャブフックかかり不良    中ト 人身1 △

後輪板バネ脱落で車両横転   大ト 人身1 △ 

非常扉 振動で開放      小バ     △

油圧ブレーキへのエア混入   小ト 人身1 △

プロペラシャフト脱落     大ト     ×

四駆車チェーンオイル漏れ   中バ 火災9 △

エンジン・ギア部品破損    大バ 火災2 △

前輪ハブベアリング焼き付き 大中小ト火災1 ×

A/Tオイルホース破損    中ト 火災1 △

燃料噴射装置部品破損     大ト 火災9 △

燃料パイプ留め具脱落    小トバ 火災31△

マフラー排出ガス漏れ     大ト 火災5 △

エンジン支え具破損      大ト     △

アクスルシャフト破損     大ト 人身1 △

ナックルアーム破損      小ト     △

排気管破損          大バ 火災1 △

 ※大、中、小型=大、中、小。トラック=ト、バス=バ。対策の○=リコール届け出済、△=対策解明し届け出予定、×=対策、届け出とも未定(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040627-00000114-mai-soci