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2004年06月27日(日) 00時00分

停電で黒煙、車に黒点 東海の新日鉄が塗装費用など負担 車に付着した微少な黒点=東海市内で 東京新聞

 東海市東海町の新日鉄名古屋製鉄所で十日に起きた構内停電による黒煙発生が原因で、同市大田川以南の地域で車の塗装に黒い点が付着していたことが分かった。同社は黒煙が原因と分かった汚れについては、塗装費用などを負担している。約百五十件の問い合わせがあるが、同社、市とも積極的な広報をしていないこともあり、被害がもっとある可能性がある。 (松本 芳孝)

 同社によると、黒い点は停電のため、コークス炉などの煙突の集じん機が働かず、ほこり成分を含んだまま燃焼させたため、すすが湿り気を持ち、タール状になって降った結果で、ボールペンの先程度の大きさだが、落ちにくく、塗装をやり直す場合が多いという。大田、横須賀、高横須賀、養父、加家、中の池など製鉄所東南方向に向かって被害は広がっている。

 市は停電当日、富木島町のカーディーラーから連絡を受けてこの被害が出ていることを知ったが、対応はケーブルテレビのテロップで「異常が発生したら市に連絡を」と流すのみ。市には二十四日までに、三十九件の黒い点の発生連絡があったという。

 同社は、被害が出ているとみられる地区の町内会や農業生産組合、JAなどに担当者が回り、汚れ落としの費用負担などを説明したとしている。しかし、被害を受けた市民には「口コミで被害対応を聞いた」とする人もいる。

 同社は「黒煙による汚れは調べればすぐに分かるので、今後も通報を受ければ対応する」としている。

 市は黒煙の発生後、「有害物質の流出はない」としてきたが、「測定器や県の簡易測定で測る酸化窒素、酸化硫黄、硫化水素、一酸化炭素などの数字に変化はなかった。黒い点の粒子は大きいので、体内に取り込むことは通常考えられない。被害者と新日鉄の民事問題だ」との見解を示している。

 東海市の公害問題を追求している村瀬進治市議は「今回の黒い点の発生はどうみても公害。市としては説明責任と新日鉄に対する対応指導をする責任がある。私も被害を受けたが、知人からの連絡で新日鉄の対応を知った」と話している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/ach/20040627/lcl_____ach_____009.shtml