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2004年06月25日(金) 02時27分

最高裁が異例の敗訴、ロッキード事件の議事録非公開で読売新聞

 ロッキード事件に関する最高裁内部の会議の議事録などについて、会議が非公開だったことなどを理由に最高裁が開示しなかったのは違法として、同事件を研究している社会福祉法人職員武藤久資さん(43)(東京都練馬区)が、国に130万円の賠償を求めた訴訟の判決が24日、東京地裁であった。

 河村吉晃裁判長は「会議の非公開と議事録の事後公開は区別して考えるべきで、議事録をすべて非公開とする必要はない」と述べ、非公開措置の一部を違法と判断、国に6万円の賠償を命じた。

 最高裁が敗訴するのは異例で、最高裁の情報公開を巡る訴訟の判決は初めて。情報公開請求訴訟は、行政機関の処分を対象とする行政訴訟の一つで、行政機関ではない最高裁を相手には起こせないため、今回の訴訟は賠償請求の形を取っていた。

 同事件では、検察当局が、田中角栄元首相に5億円を贈ったロッキード社のコーチャン元副会長らの嘱託尋問調書を米国側から得るため、1976年、検事総長と東京地検検事正が元副会長を起訴しないことを確約する「不起訴宣明」を出し、最高裁も「宣明書」でこれを確認した。

 武藤さんは、宣明書を出すに至った当時の裁判官会議の議事録などを、最高裁の要綱に基づき、2001年に開示請求。一部は開示されたが、議事録は、最高裁規則で「会議は非公開」とされていることを理由に開示されなかった。

 この日の判決は、議事録などの開示について、「理由なく妨げられてはならず、最高裁の担当課長には請求者の利益を保護する職務上の注意義務があったのに、それを尽くさなかった」と判断した。

 最高裁広報課の話「判決文をよく読んだ上で、対応を検討したい」(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040624-00000015-yom-soci