2004年06月23日(水) 00時00分

総務省、テレ朝に厳重注意 元運輸相の映像問題『放送法で重大過失』 （東京新聞）

　テレビ朝日が自民党の藤井孝男元運輸相について誤解を与えるような映像を流した問題で、総務省は二十二日、テレ朝の広瀬道貞社長に対し、放送法上「重大な過失があった」として厳重注意したと発表した。自民党山形県連の広報番組を約一時間半にわたり放送した山形テレビ（山形市）に対しても、同様に厳重注意した。

　総務省によると、テレ朝は昨年九月放送の情報番組で、北朝鮮の拉致問題に関する野党議員の国会質問に、藤井氏がやじを飛ばしているような場面を放映し、藤井氏が拉致問題に消極的であるかの印象を与えた。しかし藤井氏は質問時に不在で、映像は質問から約十分後のコメ支援に関するものだった。

　総務省は「報道は事実を曲げないですること」との放送法の規定について、テレ朝が求められる注意義務を怠ったと認定した。

　藤井氏は名誉を傷つけられたとして、「放送と人権等権利に関する委員会」（ＢＲＣ）へ審理を申し立て、ＢＲＣは名誉侵害を認めていた。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040623/mng_____sya_____007.shtml