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2004年06月23日(水) 00時00分

年金法に条文修正漏れ 加給年金、給付に影響も 東京新聞

 先の通常国会で成立した年金制度改革関連法の一部条文について字句の修正漏れがあったことが二十三日、分かった。政府はミスを認めながらも「法内容に重大な変更をもたらすものではない。官報で正誤表を載せて対応したい」としているが、「継ぎはぎだらけの法案」(野党議員)の欠陥が文字通り表面化した格好で、野党の同法の撤回・廃止要求が一層強まるのは必至だ。

 細田博之官房長官は同日の記者会見で「政府として申し訳ない。遺漏があったのは事実なので国会と相談して対応する」と陳謝した。

 修正漏れがあったのは会社員を対象とした厚生年金保険法の「加給年金」を定めた四四条。直前の四三条では通常の年金支給額を規定しているが、四四条は、年金受給者が六十五歳未満の配偶者などがいる場合に「前条の規定にかかわらず、同条に定める額に加給年金額を加算した額とする」と、上乗せ給付を定めている。

 ところが今回の改正で二つの条文の間に、年金給付額を抑制する「マクロ経済スライド」に関する条文を四三条の二から四三条の五として新たに挿入・追加。

 その一方で、四四条そのものの修正を行わなかったため、四四条の条文にある「前条」と「同条」が四三条の五を指すこととなり、「四四条の意味が通じない」(厚労省幹部)事態となった。そのままにしておくと加給年金の給付に影響が出るとの指摘もある。

 法文の内容をチェックする立場の内閣法制局も「珍しいケース。法制局のチェック漏れと言われれば、それも否定できない」(総務課)とミスを認めた。ただ政府は官報での対応で十分と判断。厚労省年金局は「『加給年金』の支給に影響が出ないよう対応したい」としている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20040623/eve_____sei_____001.shtml