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三菱重工業社長を相手取って三菱自動車の増資の引き受けを差し止める仮処分命令を求めた三菱重工株主の申し立てについて、東京地裁（西岡清一郎裁判長）は２３日、「増資引き受けが明らかに不合理な判断であるとはいえない」として、却下した。
地裁は、三菱自で相次ぎ発覚したリコール隠しに触れて、「三菱自は、市場の信頼が急速に失われつつあることが明らかであり、可能な限り早い時期に具体的な支援を行うことが、企業価値の劣化をくい止めるために必要だ」と指摘。その上で、「三菱自動車の破綻（はたん）を防ぐためには支援を緊急に行うことが必要であり、一方で、リコール隠しの事実関係も三菱自の新経営陣の下で明らかにされつつある」とした。
株主側はリコール隠しの原因の徹底解明を求めていたが、地裁は「事実解明は支援後も三菱自で続けられるものであり、三菱重工が支援を行うことによって三菱自がこれ以上の事実解明をしないことになるものではない」と判断した。(06/23 15:19)