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2004年06月15日(火) 02時54分

三菱ふそう 45万台リコール・改善へ ヤミ改修、新たに62件産経新聞

 三菱自動車製大型車の欠陥隠し問題で、三菱ふそうトラック・バス(商用車部門が分社化)は十四日、記者会見を開き、平成元年までさかのぼって社内調査を行った結果、販売店などを通じてひそかに修理を行う六十二件のヤミ改修が判明したことを明らかにした。すでに国土交通省に報告している九十七件の不具合にヤミ改修分を加えた計百五十九件のうち、事故につながりかねないリコール案件は四十三件。さらにリコールに準ずる改善対策を実施する四件を合わせた四十七件の対象は約四十五万台に上り、人身事故は十三件、物損事故が二十六件、火災事故が七十四件発生していた。
 リコールを実施する不具合のうち人身事故は、十五年二月にゴミ回収車が坂道で駐車ブレーキをかけたが動き出し、運転手が足をひかれ骨折▽十一年五月にダンプカーのハンドルが切れずに横転し運転手が右手をけが▽十五年一月にトラックのブレーキ不良で追突した車の運転手がむち打ち▽六年九月にタンクローリーのアクセルシャフトが折れ民家に転落し運転手が打撲−など五件発生。
 七年に新潟県でトラックのタイヤが破裂して対向車線のトラックに衝突して運転手が死亡した事故が発生しているが、同社は「このタイヤは他社も使用している標準的なものなのでリコールは実施しない」としている。
 三菱ふそう製の大型車は現在、約百三十万台が使用されており、今回のリコール・改善対象は三分の一にあたる。三菱自動車も二日、欠陥隠しを行っていた二十六件の不具合について約十六万台のリコールを届け出ることを明らかにしている。
 三菱ふそうのビルフリート・ポート社長は「当社の重大な不正措置にみなさんに改めておわびしたい」と謝罪。三菱側は平成十二年にクレーム隠しが明らかになった際に、当時、所有していた二年分の不具合情報を国交省に提出しているが、今回明らかになった不具合が報告されなかった理由について「(情報を)選別する際の会社の判断に問題があった」「クラッチハウジングのケースのように、社内で報告された不具合情報が(上層部に)無視された」などと理由を述べている。
 今回の不正発覚を受け、同社は経営陣全員の給与自主返納を七月から実施することを明らかにした。堀道夫会長とポート社長は月額50%二カ月分、副社長他四人が30%二カ月分、常務三人と役員六人が20%二カ月分をそれぞれ交通遺児育成基金に寄付する。(産経新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040615-00000000-san-bus_all