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2004年06月15日(火) 17時02分

グーグルのビジネスモデルを脅かす訴訟の数々WIRED

 米グーグル社の創立者たちにとって、最近は嬉しいことがたくさんある。利益はどんどん増えるし、世界一人気がある検索エンジンとしての地位も磐石だ。

 今年最も大きな注目を集める新規株式公開(IPO)に向けた準備も進められている。しかし、この幸せを脅かす心配事がある——係争中の一連の訴訟だ。

 グーグル社は米国の連邦と州、さらに海外でも訴訟を抱えている。たとえば同社は、検索に連動した広告サービスにおいて特許および商標侵害があるとして、ライバルの米ヤフー社から訴訟を起こされている。仮にヤフー社側が勝訴すれば、現在グーグル社の最大の収入源となっているビジネスモデルに影響が出るとみられる。

 米シュグルー・マイアン外国法事務弁護士事務所のパートナーであるフランク・バーンスタイン氏は、「グーグル社の売上モデルはいよいよ広告に依存しており、もし広告の方法が制限されれば、ビジネスに大きな影響が出る」と話した。

 おそらくグーグル社が最も懸念するのが、検索結果の表示位置をオークション方式で行なうシステムの http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO1&Sect2=HITOFF&d=PALL&p=1&u=/netahtml/srchnum.htm&r=1&f=G&l=50&s1='6,269,361'.WKU.&OS=PN/6,269,361&RS=PN/6,269,361 特許を侵害しているとして、 http://www.overture.com/ 米オーバーチュア・サービシズ社(昨年ヤフー社に買収された)が2002年に起こした訴訟だ。オーバーチュア社は訴状のなかで、「グーグル社が、少なくとも一部に、ウェブサイトの広告主が提示した入札価格に基づいて、検索結果が配置される仕組みを導入した際」、グーグル社はこの特許を認識していたと述べている。

 現在、サンフランシスコにある連邦裁判所のジェフリー・ホワイト裁判官の判断が待たれている。ホワイト裁判官は、いずれ、特許に記されている主要な用語の定義を行なう、いわゆる「マークマン判決」を行なうとみられる。ホワイト裁判官による用語の定義により、グーグル社の特許侵害があったかどうかが決まるわけではない。ただし、争点となっている「検索結果リスト」のような用語の定義は、オーバーチュア社の勝訴の見込みに影響するだろう。

 「ある解釈では、グーグル社の特許侵害があったということになるし、別の解釈をすれば、侵害はなかったということにもなる」と、米ケイ・スカラー法律事務所のパートナーであるデビッド・ベニャカー氏は言う。

 ホワイト裁判官の判断がいかなるものであっても、おそらくグーグル社もオーバーチュア社も裁判の継続を望まないだろう、と米バーンズ・ドーン・スウェッカー&マティス法律事務所のパートナー、デビッド・シュリッツ氏は考える。実際、特許侵害訴訟の大半は、当事者同士の和解で決着している。

 ヤフー社もグーグル社も、この件についてはコメントを控えている。グーグル社はその理由として、IPOを進める企業として、公の場での見解の発表が制限されていることを挙げた。

 グーグル社は提訴された当時、オーバーチュア社の特許は無効だと主張していた。グーグル社の主張によると、オーバーチュア社による1999年の特許申請より1年以上前の時点で、オーバーチュア社が特許を主張するビジネスモデルと同じシステムとサービスに言及する出版物が多数存在していたという。

 グーグル社は、IPOの申請に際して米証券取引委員会(SEC)に提出した目論見書のなかで、ビジネス関連のリスクの1つとして、この訴訟の件を挙げている。この訴訟が、同社の利益に大きく寄与している『 https://adwords.google.com/select/ アドワーズ』プログラムに悪影響を与える可能性があるという。アドワーズ・プログラムとは、企業が、検索結果リストの隣に表示される短いテキスト広告枠をめぐって入札するシステムだ。

 「仮にオーバーチュア社が勝訴すれば、アドワーズ・プログラムの使用が大幅に制限され、さらに損害賠償を請求される可能性がある」と、グーグル社は目論見書に記している。

 アドワーズの利用が制限されれば、グーグル社の利益は大きな打撃を受ける可能性がある。同社のIPO申請書類によると、広告収入は売上全体の95%以上を占めており、その大部分がアドワーズ・プログラムによるものなのだ。

 アドワーズ・プログラムの存続を脅かしているのは、オーバーチュア社の訴訟だけではない。グーグル社はIPOに向けた準備を進めるかたわら、米国、フランス、ドイツにおける訴訟を乗り切らなくてはならない。これらの国々で同社は、広告主が他社の商標を違法に利用することを可能にしたとして提訴されたのだった。

 アドワーズ・プログラムを通じ、競合企業の商標名を含んだキーワードに入札できることは違法だと、原告側は主張している。こうしたキーワードを落札した企業は、グーグルのユーザーが競合企業の名前を検索キーワードとして入力したとしても、自社の広告を表示させることが可能になる。

 すでにフランスでは、仏LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン社とインターネット旅行会社の仏ブース・デ・ボル社を原告とする訴訟で、グーグル社は、広告主が商標登録された用語をキーワードとして選べるようにしたとして敗訴した。グーグル社は控訴する模様。

 一方、ドイツでは反対の判決が出た。商標権の存在が通知される前に広告主がとった行動に関して、グーグル社には責任がないという判決が出されたのだ。

 米国では、グーグル社とオーバーチュア社の両社が、保険会社大手の http://www.geico.com/index.htm 米ガイコ社に、商標名を含んだキーワードへの入札を可能にしたのは違法だとして訴えられている。

 さらにグーグル社は、インテリア会社のアメリカン・ブラインド・アンド・ウォールペーパー・ファクトリー社との訴訟も抱えている。原告側はグーグル社に対し、「アメリカン・ブラインド」および「アメリカン・ブラインド・ファクトリー」などの単語を含むキーワードの販売中止を求めている。

 訴訟の増加に伴い、グーグル社は最近、アドワーズ・プログラムにおける商標に関するポリシーを改めた。これまでは、キーワードに関する問題が起きた際に仲介役を果たしていたが、今後は商標の所有者に広告主と直接交渉してもらう。新しいポリシーは、数週間後に発効するとみられる。

 しかし、ポリシー変更をしたからといって、グーグル社が訴訟費用を削減できるわけではなさそうだ。

 IPO申請書類のなかでグーグル社は、新しいポリシーにより訴訟が増加する可能性があると警告している。新ポリシーの下では、広告主が商標登録された用語をキーワードとして選んだ際に、グーグル社が広告を無効にすることはなくなるためだ。

[日本語版:鎌田真由子/多々良和臣]日本語版関連記事

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