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2004年06月13日(日) 02時58分

「警察は欠陥に言及しなかった」三菱自社員が報告 山口事故鑑定参加し“スパイ”産経新聞

組織的隠蔽裏付け
 山口県熊毛町(現・周南市)の県道で平成十四年十月、三菱自動車(商用車部門が三菱ふそうトラック・バスに分社)製大型トラックのクラッチ系統の欠陥により運転手が死亡した事故で、山口県警などによる鑑定検査に加わった三菱自動車の担当社員が、警察はクラッチ系統の欠陥に気づいていないことを本社に報告していたことが十二日、関係者の話で分かった。事故の原因究明にあたるべき社員が、欠陥隠しの確認作業を行っていたことになる。捜査当局は同様の事実を把握、三菱自動車の組織的隠蔽(いんぺい)工作を裏付ける事実として重視しているもようだ。
 山口県警によると、三菱自動車の担当社員は事故発生の約十日後、事故原因を究明するために行われた鑑定検査に、同県警の要請を受けて参加。山口、鹿児島両県の支社の社員のほか、東京本社からも派遣されていた。
 関係者によると、参加した担当社員は検査後、本社に対して「山口県警は(クラッチを格納する)クラッチハウジングの欠陥には言及しなかった」などと、欠陥隠しが露見しなかったことを報告していた。報告を受けた三菱自動車ではその後、欠陥を隠したまま何ら対策をとらなかった。
 この検査では、担当社員から県警にクラッチハウジングの欠陥についての説明がなかったことも分かっており、三菱ふそうは産経新聞の取材に対し、「(欠陥を)認識していたのに指摘しなかったのは、隠していたと取られても仕方ない」と認めている。
 三菱自動車は検査後、「事故直前、大型トラックのブレーキランプが点灯していたことが確認されており、ブレーキは作動していたはず」と事実とは異なる説明をしたことも分かっている。
 三菱自動車は八年五月、対策会議を開き、クラッチハウジングについてリコール(無償修理・回収)せず、ヤミ改修する方針を決定。十二年七月に発覚したクレーム隠し事件でも、国土交通省に報告するなどの安全対策をとらずに欠陥を放置していたとされており、さまざまな手段を講じて警察にクラッチハウジングの欠陥をひた隠しにしていたとみられる。(産経新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040613-00000015-san-soci