悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年06月10日(木) 00時00分

【隣の不安】 おれおれ詐欺高額化朝日新聞・

 「だませる人」から一気に−−1件の被害平均100万円超

 おれおれ詐欺の被害がなくならない。県内の被害は昨年末に減少に転じ、沈静化するかに思われたが、今年に入ると被害件数はほとんど減らず、一件あたりの被害額では逆に高額化する傾向を見せている。県警は取り締まりに力を入れ、4月までに35人を逮捕したものの、被害が止まる兆しはなかなか見えてこない。

  ◇     ◇

 5月末から6月はじめにかけ、県内では高額のおれおれ詐欺事件が続いた。三郷市の主婦(72)は息子の借金返済と偽られて705万円をだまし取られた。志木市でも63歳の女性が582万円を架空口座に振りこんだ。

 県内では昨春から被害が出始めたおれおれ詐欺だが、10月にピークを迎えると被害が急減し、下火になったかに見えた。ところが今年に入り再び増加。2月の被害は1月に比べ件数が約1.6倍、被害総額は約3.4倍に急増。3、4月も被害額は減ったものの、件数はほぼ横ばいのままだ。

 最近の特徴は、1件あたりの被害の高額化だ。昨年10月には平均約77万円だったが、今年は毎月100万円を超え、2月には平均で196万円に上った。県警によると、1回の要求額が高くなっているのが主な要因だが、一方で複数回要求してくるケースも多い。結果、数百万円の被害も増えた。

 逮捕された容疑者の1人は「電話の応対で、だませる相手かどうか、だいたいわかる」と供述したという。ある捜査幹部は「だませる相手なら高額でも複数回の要求でも関係ないとわかっているようだ」と語る。別の捜査幹部も「手口が知れわたり、ひっかかる人は減っているはず。だから、だませると目を付けたら一気に搾り取ろうとする」と指摘する。

 本当の息子の個人情報を入手して信用させたり、振り込み用の架空口座を作ったりと、手口は巧妙だ。逮捕された容疑者らの供述から、個人情報や口座がヤミルートで取引されている実体も見えてきた。「暴力団が糸を引いているケースも多いはず」と捜査幹部。県警は個人情報などの入手先の捜査を続けている。


■熊谷「息子さんが事故」398万円詐欺

 9日午後2時10分ごろ、熊谷市内の会社員男性(53)から「詐欺の被害にあった」と110番通報があった。

 熊谷署の調べでは同日午前11時半ごろ、男性方に警察官と名乗る男から「息子さんが事故にあった」と電話があった。その後、運転手や知り合いと名乗る別の男2人が電話に出て、「修理代や台車代などを支払え」と話したという。男性は午後1時ごろ、同市内の銀行で、二つの銀行口座に計398万円を振り込んだ。男性はその後、会社員の長男(29)に電話し、被害に気づいたという。同署は「おれおれ詐欺」と見て、調べている。

(6/10)

http://mytown.asahi.com/saitama/news02.asp?kiji=5451