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2004年06月09日(水) 14時52分

他人の無線LAN盗用…不正アクセスで逮捕の大学職員読売新聞

 高千穂大学(東京都杉並区)のコンピューターシステムへの不正アクセス事件で逮捕された同大職員が、調布市内の会社役員(33)が家庭で使っている無線LAN(構内情報通信網)に“ただ乗り”して、不正アクセスしていたことが9日、警視庁の調べでわかった。

 パソコン通信で使われる無線LANは、第三者に電波を“盗用”される恐れがあると指摘されていたが、実際に不正アクセスへの悪用が表面化するのは異例。事態を重視した警視庁は、無線LANの危険性について注意を呼びかける。

 調べによると、不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕された同大職員中山良一容疑者(47)は昨年11月下旬、車に積んだパソコンを使って、無断使用防止対策が講じられていない無線LAN用電波を物色。

 東京・調布市の住宅街で、会社役員宅の電波が無断で使えるのを発見した中山容疑者は、近くに車を止め、会社役員の無線LANに“ただ乗り”してインターネットに接続。他人のIDとパスワードを使い、同大のコンピューターシステムにアクセスしたという。

 警視庁が、同大のコンピューターに残されていたアクセス記録を分析した結果、会社役員の自宅のパソコンが不正アクセスの接続ポイントの一つだったことが判明。会社役員は同庁の事情聴取に対し「身に覚えがない」と話したため、確認作業を進めた結果、役員宅の家庭用無線LANがただ乗りされていたことがわかった。

 経済産業省情報セキュリティ政策室によると、無線LAN“盗用”の危険性が知られるようになったのは2002年半ばごろから。同省に「百貨店内の無線LANで、顧客の信用情報を盗み見ることができる」などという情報が寄せられるようになったのが始まりだという。

 社団法人「電子情報技術産業協会」は昨年8月、メーカーや利用者向けに、無断使用されないためのチェックポイントなどを示した「無線LANのセキュリティに関するガイドライン」を策定したが、今年4月に同ガイドラインを改訂し、あらためて注意を呼びかけている。今年に入って、無線LANの悪用について罰則などを盛り込んだ改正電波法が成立した。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040609-00000105-yom-soci