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2004年06月08日(火) 21時35分

<小6同級生殺害>女児HP分析「認められたい強い願望」毎日新聞

 長崎県佐世保市の小6同級生殺害事件で、家裁送致された女児(11)が作ったホームページ(HP)には、多くの詩や小説が掲載されていた。どのような心の葛藤(かっとう)を映しているのか。2人の専門家は「他人に認めてもらいたいという強い願望を感じる」と指摘する。

 思春期の心の問題に詳しい精神科医の名越康文さんはHP全体の印象を「他人の目を意識した文章が多く、人に見せるために書いているようだ」と語る。そして「他人への不信感と、認められたい願望が共存し、批判にものすごく傷つきやすい印象を受ける」という。

 <私たち、生き物・自然に迷惑をかけないで、 この地球に住んでいるのは人間だけではないのだから><虫も 魚も 動物も 木、花も たった一つのかけがえのない、「命」をもっているのだから……殺さないで、沢山殺して殺して殺して殺して……>

 「嘆きの賛美歌」と題した詩は環境破壊に警鐘を鳴らしている。名越さんによると、思春期に多い「人間社会を外から見ている感覚」がこの詩からうかがえる。「世界への認識が急速に芽生えてくるこの時期に、大人が『確かに人間は環境を破壊し、戦争もする。でもあなたもその人間社会の一員なんだよ』と向き合うことが必要」という。

 バトル・ロワイアルをなぞった小説については「暴力的といってもどこかから借りてきたような表現ばかりで、内面の奥底が表れているとは思えない。むしろ、借り物の言葉で内面を形づくってしまったところに、危うさを感じる」という。

 また「ネット上の活字で本来の自分とは違うイメージが作られ、独り歩きすることがある」と指摘。「ネットで文章を公表すると、常に見られることを意識せざるを得なくなる。他者の視線に一層過敏になり、ネット世界への依存も進む。そこで消耗してしまう子供たちが増えている。ネット世界とどう付き合っていくのか、真剣に考えていかなければ」と話す。

 一方、「ネット依存の恐怖」の著者でNPO法人・教育研究所理事長、牟田武生さんは「詩には生への感受性が感じられるが、仮想と現実が心の中で同時進行している印象が強い」と話す。

 <親がいなくなったらこんなに……。さみしい><なのに皆はいなくなって欲しいと言った。その皆の親がいるのがずるい>。「許せない」という題の詩で、女児は「架空」と断って、親を亡くした子の気持ちを表した。牟田さんは「この時期の子供には、親のいない子は特別と映る。母を亡くした御手洗怜美さんを悲劇のヒロインととらえ、なりたい存在として自分を投影したのではないか」とみる。

 「引用の出典を明らかにしたり、頻繁な更新を見ると『見てもらいたい。認めてもらいたい』との意識が非常に強い」とも分析する。「自分をうまく表現できない学校などでの現実より、このHPが自分をアピールできる場だったのだろう。それゆえに、誰にも汚されたくない神聖な場所だったのではないか」と、HPの世界が女児の心に与えた影響を推測した。【磯崎由美、北川仁士】

◇詩@嘆きの賛美歌

闇夜の空に沢山の星がちりばめられる、夏の空

心地良い草の香りのする草原、リンリンと鈴虫の鳴く音

田舎だが、私はこの環境がすきだ。

都会に無いモノがあるのだ。

人間は自分たちの生活が豊かになるために、

木を沢山切ったり、ゴミ、不燃物などを平気に捨てたり…

そんな事をしているらしいが本当に豊かなのだろうか?

熱帯雨林、環境破壊、有毒ガス、生活が豊かになる一方、

数え切れないくらいの自然破壊が多数ある…

川が汚れ、魚たちが死にいたり、森も破壊され

生き物たちの生きる場を失っている。

聞いて欲しい、人間の生活が豊かになるのはいいが

私たち、生き物・自然に迷惑をかけないで、

この地球に住んでいるのは、人間だけではないのだから。

わかっているのでしょう?

自然や生き物のこのままでの未来が。

わかってよ…

今では人間が生き物を殺すと何もならないことが多いけれど、

私たちは人間が生き物と同じ、

虫も 魚も 動物も 木、花も

たった一つだけのかけがえのない、

「命」をもっているのだから……

殺さないで、沢山殺して殺して殺して殺して……

森の木も人の手によって焼き払われたりしたよ。

「自然も生きているのだから、息をしているのだから」

木や花も動いたり、話したりはしないけど、

生きているのだよ……。

生きているのだから、全て生きているのだから。

神様はいるのですか……助けて下さい…(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040609-00000097-mai-soci